雨の夜、自販機の下で震えていたね 先住猫さんに可愛がられ家族になった お尻ぽんぽんが大好き

■自販機の下にいた子猫

ゆずちゃん(8歳・メス)は、2014年5月20日、商店街にいたところを保護された。

大阪府に住む石田さんは、以前、その商店街がベランダから見えるマンションに住んでいた。商店街のどこからか子猫の鳴き声が聞こえてきたが、店と店の間に人間が入れない狭い隙間がたくさんあるところだったので、どこに居るのか分からなかった。そのまま3日たち…母猫とはぐれたか、育児放棄をされたのではないかと心配したが、夜になって雨が降り始めたので本腰を入れて探したという。

幸運なことに、ゆずちゃんは自動販売機の下にいた。

「捕まえようとしても狭くて無理で、さらに怖がって逃げ回るので大変でした。ちゅーるでおびき寄せながらなんとか保護しました。捕まえた時、からからに乾いたうんちがお尻についていたので、怖くてずっと動けなかったんだろうなぁ…と、とても切なくなりました」

■縁があればいつか出会う

石田さんは小さい頃からずっと猫がいる環境で育ってきて、実家を離れてから家に猫がいないことを不自然に感じていた。

「それでも猫を迎えたら、その子の一生に責任を持たなければならないので、積極的に飼おうとは考えていませんでした。縁があればいつか出会う。ゆずとはその縁が繋がったのだと思います」

■大切な存在

先住猫のもみじちゃんがいたので、ゆずちゃんは別室に入れた。

「最初は怖がってとても怒っていました。威嚇したかったようですが、慣れていないのかパン!と変な威嚇の音?を出して飛び上がっていました。その姿が面白くて可愛いなと思いました。しばらくすると安心したのか疲れたのか、とにかく寝ていました」

もみじちゃんが母親代わりになって可愛がってくれたからなのか、ゆずちゃんはとにかく手がかからない子だった。悩みは特になかったが、人に甘えてくれなくて、石田さんは少し寂しかったという。

「アゴの下を撫でられると気持ち良いとか、お尻ぽんぽんされると気持ち良いとか、ちょっとしたきっかけに気付いてからは甘えてくれるようになりました」

石田さんは、猫たちにとにかく元気に健康で、幸せでいて欲しいと思っている。

「ゆずを含め猫たちは何よりも大切な存在です。私を幸せにしてくれるのです」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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