あの頃お弁当の「エース」だった冷凍食品→晩酌のお供に大人食べしたら…「あれ…?」涙の理由

 番組制作会社でディレクターとして働く「ちまき」さんが投稿した、ある夜の出来事がSNS上で大きな話題になっています。

 「高校生ぶりくらいにエビ寄せフライを食べた。あの日、お弁当に1~2個入ってればとても嬉しかったものを5個一気に温めてハイボールと共に胃に流し込んだら、なぜか、この先そんなに楽しいことがないまま人生終わるかもと思えてしまい、涙が出そうになったから堪えた」(ちまきさん @agumilk のツイッター投稿から)

■「鼻の奥がツンとなり、涙のようなものが…」

 投稿者のちまきさんに話を聞きました。

 この日、揚げ物が食べたい気分になり、仕事終わりに近所のスーパーへ駆け込んだちまきさん。しかし閉店間際のお惣菜売り場はすっからかん。「じゃあ冷凍食品にしよう」。冷食売り場に行くと、懐かしい「エビ寄せフライ」が目に飛び込んできました。

 「高校時代のお弁当タイム、友人の顔、教室の景色が思い出され、『今日はこれをいっぱい食べてやろう。大人になったなぁ』と、喜んで購入しました。しかし家で温めて5個のエビ寄せフライを目にした瞬間に、鼻の奥がツンとなり、涙のようなものがこみ上げてきました」(ちまきさん)

 この出来事を自身のツイッターに投稿すると、瞬く間に「いいね」が集まり、投稿を読んだ人たちからは「この気持ち…すごくわかる」「リアルだ」「大人になるって悲しい」「すごい哀愁」「センチメンタル」「いいエピソード」「名文」などの反応が寄せられました。

■「冷食パーティーしたい」とポジティブな意見も

 一方で、「このおかず大好きだった!」「冷食をたくさん買ってパーティーしたい」などのポジティブな感想も寄せられています。

 ちまきさんは「冷食パーティー、最高ですね。ぜひやってみたいです。それは大人ならではの楽しみですし」としながらも、「ただ、子どもの頃、お弁当に入ってたらうれしかったおかずをおつまみとして認識した瞬間、私はまた悲しくなってしまうのかもしれません。『大人になるって悲しくて楽しい』、まさにそれですね。ただ自分でもなんで悲しいのか、ちゃんと分からないんです」と複雑な胸の内を明かしました。

 「運動会の日、お弁当に入っていたタコさんウインナーは、友達に自慢したり、リレーの活力になったりしました。なのに今では、居酒屋で銀皿に大量に載ってるタコさんウインナーを巨大なハイボール片手にパクパク食べています。青空のもと、レジャーシートの上で赤く光っているタコさんウインナーの味はもう思い出せません」(ちまきさん)

     ◇

 「1人で誰とも話さず暮らしていると、こんな悲しみばかりです」というちまきさんは、気がつけば一言も言葉を発しない日もあるのだとか。「1日中、声を発さないと喉に薄い膜みたいなのが張られて声が出なくなるんですよ」。そんなときはどうやって気持ちを紛らわしているのでしょうか。

 「1人だと夜の静かさに押し潰されそうになるので、Youtubeでゲーム実況や配信動画を流し続けて、とにかく人の声を聞くようにしています。自分自身もゲームをするのですが、テトリスを無限にやってます。全世界通信なので、みんなと繋がっているという感じがします。あと、スナネズミを飼っているので、世間話や相談をしたりします」(ちまきさん)

(まいどなニュース・金井 かおる)

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