子育てひと段落、私を襲う虚無感 もしかして空の巣症候群? 先輩ママはこうして乗り越えた!

「子どもの巣立ち」について思いをはせたことはあるでしょうか? 親が四六時中そばにいて、小さな手を握りながら、子ども中心にすべてが回っていく生活。毎日家事と育児に追われ、なんとか復帰した仕事をこなす日々。でも確実に子どもは成長し、あなたの手を離れていく日はきます。例えば「子どもの手が完全に離れた時、あなたはどうしたいか」を考えたことはあるでしょうか?

母親の中には、子育て終了とともに寂しさや喪失感を感じたり、「燃え尽き症候群」のようになってしまう人もいるようです。忙しいあなたには想像もつかない日々でしょうが、将来のためにも少しだけ「先輩ママたちの体験」見てみませんか?

■子育て終了で「からっぽになる母」は少なくない

▽心の空白が埋まらない

下の子が高校に入り、2人の子どもそれぞれの生活がほぼ出来上がってしまいました。ずっと仕事をしながら子育てに奮闘してきたのですが、いざ大変な時期が過ぎてしまったら、なぜか仕事にも集中できなくなってしまいました。何が、というわけでもないのですが、子育てにかけていた時間がぽっかりと宙に浮いているような感じで、何をしてもこの空白が埋まりません。(Nさん/47歳/子ども23歳・17歳)

▽抜け殻みたいになってしまった

忙しいのが当たり前だったのに、いつの間にか子どもも手がかからなくなり、夫は夫で釣りだゴルフだ飲み会だと週末にはほとんど家にいません。週末ひとりでリビングでボーッとし、お腹がすくとコンビニでお弁当を買い、見るともなくテレビをつけているだけです。子どもが小さかった頃は「ひとりで出かけたい」とばかり思っていたのに、いつでも出かけられるようになったら、何もする気がおきません。子育てに代わるほどに真剣に夢中にまっすぐに力を注げるものがあるわけがない。夫のように多趣味でもなく、こうなると私は抜け殻みたいで、ただただ寂しいです。(Iさん/41歳/子ども18歳)

▽夫婦で語る話題もなく…

3人の子育てとフルタイム勤務で必死な日々でした。上ふたりは独立し、末っ子も今年から遠方の大学入学で家を出ました。休みになると夫とふたり「子どもらは大丈夫かしらね」終始そんな話題しかなく、それ以上話が広がることもなく、あとはただテレビの音が流れているだけです。「生きがい」というと大げさですが、子育てほど大変だけど大きな感激を与えてくれることはない。先輩ママには「大丈夫、子育て喪失感って半年から1年くらいだから。55歳もすぎるとなんか急に開き直って、フラダンスとか習っちゃったりするのよね~」と言われてるんですけどね…。(Wさん/51歳/子ども25歳・23歳・19歳)

■「子離れの日」のために…将来設計を考える機会を

▽若い時から好きなことに興味を持ち続けて!

もっと若い時から好きなことを少しでもやっておけばよかったな、とは思っています。子育て終わり世代になって急に何か好きなことをやろうと思っても、案外と腰が重い。“とっかかり”や“きっかけ”がないと動けなくなる年齢になっているんですね。子どもがいて大変な時も、少しでも自分の趣味や好きなことを探したり、チャレンジしておきながら「自分の時間ができたら、〇〇をやろう!」と楽しみにしておくといいよ、と若いママたちに伝えたいです(Yさん/53歳/子ども25歳・22歳)

▽自分の将来設計を考える時間も必要

小学校は6年と長いので、少しずつ「子離れ」をしながら、自分のこれからについて考える時間も少しずつ増やしていくといいと思います。もし50歳前後でやりたいことがあるなら、仕事も減らしながら夢の実現だってあり得るし、逆に仕事で結果を残そうというなら、多少の余裕が出てくる子どもが小学校高学年くらいからスキルアップのスタートをした方がいいですし。教育費だけカバーできたら、後は好きなことをする!なんていう考えもアリだと思うし。

ライフプランとまでは言いませんが、なんとなく「末っ子が高校生になるくらいには〇〇したいなぁ」と考えて、ちょっとずつでいいから具体的なプランを練る。子離れの時期はあっという間にやってきて、急にその時になっても呆然とする人が周囲にけっこういました。中にはプチ鬱になった人も。だからこそ、今、まだお子さんが幼いなら漠然とした夢物語として夫に語るだけでもいいし、小学生くらいになったら自分できちんと将来設計を考えておくと、いいと思います。(Mさん/47歳/子ども21歳)

■充実した「子育て終了後」のライフスタイルをめざして

体験談の中に「プチ鬱、呆然としているママがいた」とありましたが、実際に母親の燃え尽き状態を“空の巣症候群”を呼ぶそうですね。

ヒナは成長し、あなたが大切に整えてきた温かい巣から飛び立っていってしまった…。ちょうど更年期も重なる時期でもあり、母として女性として「失っていく」感覚が、一生懸命頑張ってきただけに余計に心に響き、両手から砂がこぼれ落ちていくような「喪失感」に戸惑うのでしょう。

もちろん、子育て真っ最中世代の皆さんには想像できなくて当然です。怖がる必要もないし、そんなヒマもないでしょうが…。ただ、先輩ママたちのアドバイスにもあるように「いつかは来る日」として、子どもが巣立った後の自分自身の姿も、時には少し考えてみてもいいのかもしれませんね。

最後にひとつ、こんな先輩ママもいましたよ!

   ◇   ◇

末っ子が家を出た時に、ついに子どもがみんな巣立ってしまったと、なぜか夜中に泣けてきました。母親って子育てに頑張ってきた分、ほんと、子どもが家を出ていくと大きな穴があくんですよ。しかも私の仕事はいわゆる事務職で、やり甲斐というより、経済的な理由で続けてきただけ。思い切って、育児も仕事も卒業!と考え、次の目標を持とうと仕切り直しました。

考えてみると、私って特に趣味とか好きな事とかない。何が好き?楽しい?と自問したら、あんなに大変だったのに私は子育てが好きだったんだなぁと思い、今は近所の小学校で低学年児童の授業をサポートするボランティアをしています。これから児童心理学を学び、子育て世代のママや子ども達のために、自分の時間を使おうと決めました。

社会人の長女から「ちょっと前まで、毎日LINEしてきたり、面倒くさいと思ってたけど、ママ変わったね」下の子にも「忙しそうにしているママのほうがいいよ」と言われて、逆に子離れしてからの親子関係、距離の取り方も自然とうまくいくようになって、本当に良かったと思っています!人生にはいろんなステージがある、次に向かう気持ちこそ、若さや気力を保つ秘訣なんだなと、つくづく感じています。(Eさん/49歳/子ども23歳・18歳)

(まいどなニュース/BRAVA編集部)

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