多い時は100人!本田望結のルーティンだった共演者・スタッフへの直筆手紙 東野幸治のつっこみで天性のオープンマインドが開花

愛されるのには理由がある。藤竜也らいぶし銀俳優総出演の映画『それいけ!ゲートボールさくら組』(5月12日公開)に出演する本田望結(18)の鞄には、常にお菓子がスタンバっている。「今日は美味しいキャラメルを持ってきました」。それは人と仲良くするための本田流のルーティンだ。

■東野幸治からのハッとした一言

4歳から子役として活躍している本田。女優業を本格的に始めた頃から、セリフ覚えとは別に自分に課していたことがある。「共演者の方々はもちろんのこと、スタッフさん全員に感謝の気持ちを込めた手紙を書いて渡していました。家に帰ってセリフを覚えるのと同時に多い時で100人くらいに手紙を書いていました」。当然のように周囲は自分よりも年上の大人ばかり。出会えた喜びや感謝を相手に上手く伝えきれていないのではないか?そんな不安がペンを走らせた。

ドラマの仕事でなくてもバラエティの仕事でも、手紙を渡すことは習慣に。しかしたとえ短い手紙だったとしても、複数人に向けて文章を書くとなると労力もそれなりにかかる。成長した本田は、ある時「手紙もらうのこれで何回目やねん(笑)」という言葉にハッとする。声の主は東野幸治だった。

「成長するにしたがって一度お仕事をご一緒したことのある方との再会が増えて、同じ人に手紙を何枚も渡すというパターンが増えました。『手紙もらうのこれで何回目やねん(笑)』と東野さんから指摘を受けたとき、手紙ではなくその人としっかり向き合って会話をする時期になったのではないかと気づかされました。これはいい意味でそろそろ手紙をやめるべきではないのかと…」。手紙から会話へ。東野の言葉から求められるコミュニケーションのあり方を教わった気がしたという。

■お菓子コミュニケーション

それからというもの、手紙に代わって自分の大好きなお菓子を鞄に常備するのがルーティンになった。「仕事場でも取材の場でも、この一度の出会いを本当に楽しく仲良くしたいと思ったら変な駆け引きをせずに真正面から『このお菓子美味しいから一緒に食べませんか?』とお菓子をシェアして一緒に食べる。美味しいものを一緒に食べれば、おのずと心も表情もほころぶと思います」と本田。取材中も「今日は美味しいキャラメルを持ってきました。食べますか?」とこちらに勧めてくる。

いかんなく発揮されるのは天性のオープンマインドだ。「こういう取材の場は大体において硬くなりがちですが、私は畏まった雰囲気が苦手なので常に前のめり。むしろ私から『最近どうですか?』と質問したくなるくらい明るく会話を交わしたい。取材の場もエンターテインメントとして楽しんでほしい。記者の方によっては私の圧に困惑する人もいますが…」と苦笑い。

出演作『それいけ!ゲートボールさくら組』の撮影中、お菓子は登場せず。「撮影が終わって家に帰ったときに、用意した地元京都の美味しい抹茶菓子をあげていないことに気づきました。お菓子を渡すタイミングがないくらい皆さん仲良くしてくれたからです」とベテラン勢の懐の広さに感謝する。

■新成人新生活スタート

今年3月に高校を卒業し、新生活をスタートさせている。しかも新成人。これに本田は「新成人…!」と大笑いしながら「新しい出会いを大切にする1年にしたいです。プライベートでは年上の友人が多いので、今年は同世代の方々と仲良くして自分一人では出会えなかった人たちと知り合って新しい世界を見てみたい。2023年は同い年の友達作りを頑張ります!」と期待に胸を膨らませる。

ちなみに手紙を渡すのを辞めて以降、東野に会ったというが「手紙を渡さなかったら、東野さんから『え?なんで今日は手紙くれへんの…』と言われました。私、東野さんの言葉で大切なことに気づいたのに…と転びそうになりました。次回お会いした際は改めてお菓子を渡したいです」と再会を楽しみにしている。

(まいどなニュース特約・石井 隼人)

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