裏庭に現れたボロボロの子猫を保護→膝の上ですぐ安眠 今では人懐っこい優しい猫に成長

■裏庭に現れた子猫

ヒメちゃん(3歳・メス)は、愛知県に住むNさんに保護された。まだ生後10ヶ月の子猫だった。

出会いは3年前の秋頃、Nさんの裏庭に現れた、兄弟猫のカブくんがヒメちゃんを連れてきたことから始まった。カブくんもヒメちゃんも最初から人慣れしていて、周辺にいる野良猫とは異なる顔立ちの子猫だった。親猫の姿も見たことがなかったため、Nさんは、捨てられた子猫かもしれないと思った。

「保護しようと考えていましたが、準備が整わずに時間をかけてしまったため、ヒメはオスの野良猫たちに襲われてボロボロになってしまいました。やっとの思いでヒメを保護することができたのは、約3年前の3月のことでした」

ヒメちゃんを保護すると、すぐに安心したようで、Nさんの膝の上で寝てしまった。その後、避妊手術を受け、兄弟猫のカブくんも保護した。

「カブと一緒に里親を探したのですが、新型コロナの影響で仕事が休業し、外出自粛によりネットでの里親探しができなくなってしまいました」

■1匹だけ残った子猫

諦めかけていた頃、幸運にもカブくんと、一緒に保護された別の猫を知り合いに譲渡できた。残されたのはヒメちゃんだけだった。そこで、ヒメちゃんはNさんの家に迎えられることになったという。

「ヒメの名前は、兄弟猫のカブの名前に由来しています。カブは北島三郎さんに似ていて、キジ白で丸い顔をしていたため、カブという名前にしました。ヒメはカブくんの妹であるため、姫蕪を組み合わせてヒメと名付けました」

ヒメちゃんはNさんの家で、愛情をたっぷり注がれながら成長した。最初は人見知りしたが、徐々に人慣れしていった。Nさんはヒメちゃんのために、猫用のおもちゃやベッド、猫用の食事を用意し、定期的に動物病院での健康管理も行っている。

「ヒメはとても人懐っこく、家族として溶け込んでいます。特に私とは深い絆ができていて、膝の上で甘えたり、一緒に遊んだりしています。また、ヒメは元気いっぱいで、家中を駆け回り、おもちゃで遊ぶ姿がとても可愛いのです」

■保護をきっかけにボランティア活動の道へ

ヒメちゃんは社会性もあり、Nさんの友人や知人が家を訪れると、人懐っこく出迎える。他の動物とも仲良くできる性格で、Nさん宅の猫や犬とも仲良く過ごしている。

Nさんは、ヒメちゃんを保護し、家族として迎えたことで猫の幸福を考え、一匹でも多くの命を救うことの大切さを再認識した。また、Nさんは動物保護団体や地域の動物関連の活動にも参加し、動物の福祉に関心を持つようになったという。

「ヒメは家族の一員として、幸せな日々を送っています。ヒメを大切にして、一生を通じて愛情とケアを惜しみなく提供し続けます」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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