小林幸子が「ユーチューBBA(ババア)」で新境地 ドンキで買い物、初のアルバイト、初カップ麺…「反応が漫画みたい」
歌番組や舞台できらびやかな衣装を披露する歌手・小林幸子さん(69)が、ユーチューバーとして、新境地を開いている。初めてドン・キホーテで買い物をしたり、カップ麺を食べ比べたり…。コーラにお菓子のメントスを入れ、泡を発生させて飲む「メントスコーラ」にも挑戦した。ジーパンに、Tシャツ姿。びしょびしょになりながら真剣に取り組む姿が笑いを誘い、「孫くらいの子どもにね、漫画みたいって言われるんです」と笑う。あえて、自分のことをBBA(ババア)と呼び、動画はいつも、こう始める。「どうも!小林幸子の、ユーチューBBAです」
■「幸子さんに趣味を持ってもらいたい」
2018年4月、ユーチューブを始めた小林さん。当時は歌唱中心で、コロナ禍以降は、おうち時間を楽しめるようにと、「自宅で歌ってみたシリーズ」を開始。親交のある美川憲一さんの「さそり座の女」などをカバーしてきた。
転機は2021年。30年以上、仕事を一緒にしてきたスタッフから、こう言われた。
「幸子さん、本格的にユーチューバーやりません?」
10歳から58年間、仕事にまい進してきたため、意外にも趣味がないという小林さん。趣味を持ってもらいたいとの思いから、スタッフが提案した。
■ジェットコースターはまさかの…
家の中、見せてください。カップ麺食べたことありますか? GUは行ったことありますか?
企画内容は、若手スタッフらが提案し、小林さんが体験したことないことを中心に進めていく。人生で初めてというアルバイトでは、洋菓子店で接客を体験。持ち前の明るさで順調なスタートかと思えば、支払いを「ペイペイで」と言われ、目を丸くして硬直。笑いが起きた。「あたふたする様子も全部撮っていて、それが面白いみたいなんですよ」
小林さんからもリクエストすることもあるといい、「ジェットコースターが大好きなの!乗りたい。はーい。乗りたい。はーいって言ったんですよ」。何度も念押しし、スタッフも動いてくれているようだった。だが、「幸子さん、無理なんです」とスタッフ。「どうしてだめなのか理由を聞くとね…年齢制限だって。あったまきたー。まあ、その時だけはスタッフも申し訳なさそうでしたけどね」と目を細める。スタッフは家族みたいになっていて、月1回、みんなでご飯に行くという。
■イメージは周りがつくっていくもの
「本当に、何この世界って思うものを、スタッフが持ってきてくれるんです。やった方がいいんだか悪いんだか分からないけど、そう言うんだったらやろうって!」と小林さん。2013年には、動画サイト「ニコニコ動画」に突然降臨し、ボカロの曲をノリノリで歌うなど、アニメの世界にも傾倒。最近ではパチンコのネット広告に出演したり、東京ガールズコレクションに登場したりと、仕事の幅が広がった。
「やってみるとね、面白いんですよ。パチンコなんて、大きくなって目からビームが出るんです。『私、また大きくなっちゃったね』なんて笑って」
でも、年齢を重ねて新しい場所に足を踏み入れるのは、イメージ的に気にならないのだろうか? そんな質問に、笑顔で言った。「小林幸子というブランドでやっていけたらいいのかなって思います。その方が楽しくないですか? イメージって自分がつくるより、周りがつくるものですから」。そして、こう付け加えた。「演歌も歌える、小林幸子です(笑)」
(まいどなニュース・山脇 未菜美)
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