解散のお笑いコンビ「コマンダンテ」地震後の単独ライブでの振る舞いに被災ファンが感謝「ずっと忘れない」
今月解散を発表したお笑いコンビの「コマンダンテ」。5年前、北海道胆振東部地震の直後に札幌市で開かれた単独ライブでの思い出をファンがツイートし、話題になっています。2人は「前を向いて一緒に歩きましょう!!」といったメッセージ入りのサイン色紙を観客全員に手渡しし、被災したファンたちを元気づけました。ツイートした男性は今でもその時の色紙を大切にとっているといい「とても励みになり嬉しかった」と振り返ります。
コマンダンテは東京進出を果たした17年以降、関東の劇場を中心に活動。地震があった18年は、結成10周年を記念した「10都市漫才ツアー」を開催していました。北海道公演は9月24日に予定されていましたが、同月6日に北海道胆振東部地震が発生。道南部などで土砂崩れや家屋倒壊による死者が出たほか、震源地を除く道内全域での停電復旧に3日近く要するなど大きな影響がありました。
メンバーの石井輝明さんは当時ツイッターで「今ライブを開催することが正しいことか分からないけれど、少しでも癒しになれば」とライブ開催に向けた思いをつづっていました。
ライブは札幌市内で開催。男性によると、開始の際に2人から被災者を労わる言葉があったそうです。終演後のファン退場時にも、2人が出迎えながらあらかじめ書いてあったメッセージ付きのサイン色紙を全員に手渡しました。メッセージはみな違う言葉で、男性が受け取ったものには「東京から応援しています。また劇場で!!」。同行した友人のものには「前を向いて一緒に歩きましょう!!」としたためてありました。
色紙を受け取る際、「頑張ってください」と声を掛けられたという男性。「自宅で停電が続いて水道も止まり、地震の影響でしばらくとても仕事が忙しくなっていました。温かい行動がとても励みになりました」「2人が道民のことを考えて忙しい中で全員分の色紙を準備してくれた行動を嬉しく思いました」と振り返ります。
コマンダンテは今年が結成15周年でした。「15都市漫才ツアー」の開始を間近に控えたタイミングでの解散だったため、多くのファンに衝撃を与えました。男性も「2人の静かで淡々と進む漫才は独特の空気感があり、他に替えがききません。とても残念」としつつ「2人の決めたことなので見守りたいです。ピンや他のコンビで今後一層活躍されることを祈っています」とエールを送ります。
(まいどなニュース・小森 有喜)