羽田ファン、航空ファン必見…初公開ものも! 1931年から現在に至るまで空港倉庫に眠っていた写真・新資料が1冊に 

1931年8月25日開港以来、首都東京の空の玄関口である羽田空港。東京オリンピック、ビートルズ来日など海外と日本をつなぐ場所として、歴史的な舞台となってきました。写真集『羽田空港アーカイブ 1931-2023』(徳間書店)は空港に保管されていた約1万点の秘蔵写真から約800点を選定しています。定価3850円(税込)、A4判、240ページ。

本書は羽田空港で新たに見つかった数万枚の記録写真の中からその歴史をたどる約800枚を収録。掲載写真の多くは、かつてあった羽田空港旅客ターミナルの運営会社の写真部が広報誌、パンフレットやしおりなどの制作、羽田空港の見学ツアーなどの記念撮影サービスで撮りためていた秘蔵写真で、その多くが初公開です。

誰もが知る歴史的シーン、空港拡張やターミナルビル建設の裏側、そして華やかなニュースとは関係のない羽田の素顔の1日…。ジャンルや撮影日、歴史的な価値も異なりますが、いずれも羽田空港の日常を切り取っています。日本の高度成長期とともに発展を遂げた羽田の移り変わりを、写真を通して実感できる構成です。特別収録として、昭和30年発行の「東京国際空港」パンフレットやガイド、リーフレットを全ページ掲載。ターミナルビルオープン直後の空港の模様や当時の羽田空港の見学券、ポストカード、しおりなども掲載しています。

■「あの時の羽田空港」

SCENE1 ターミナル建設

我が国の航空会社や空港、関連事業の“発展”において、羽田空港が果たした役割は計り知れないほど大きい。取り分け、大戦後の羽田空港は日本の近代化や経済成長を支え、ともに歩み、進化を遂げてきた。ふたたび世界を目指して建設された旧ターミナル。オリンピックや万博を迎えるべく実施された拡張工事。世界屈指の先進国に相応しい現ターミナル。その建設シーンを振り返る。

SCENE2 ターミナル外観と周辺の移ろい

1955年5月に竣工した旧ターミナルビルは東京タワーや霞が関ビルとならび、昭和の日本を象徴する建築のひとつ。パッチワークとも言われた増築・改築は飛躍的に拡大する航空需要の証であり、日々変化する外観も成長する日本経済の勢いを映す鏡だった。一方、1993年9月に供用開始となった現ターミナルビルは高い機能と美しい佇まいが特徴だ。洗練された平成、令和に相応しい建築であるし、新旧の対比も面白い。

SCENE3 ターミナルの内観と店舗、イベント

空港は飛行機が離発着するための場所だ。しかし、一国を代表する空港となれば、国内の利用者はもちろん、各国から訪れる旅客を迎える場所にふさわしい設えが必要だ。戦後、"東洋一"と言われる設備とデザインのターミナルビルでスタートを切った羽田空港は増築・改築を重ね、利便性や快適さの向上を図り、時代の先端をいくサービスを提供してきた。ここでは利用者に寄り添い続ける羽田空港の館内とサービスの変遷を辿りたい。

SCENE4 管制と運航、羽田空港を支える裏方

航空機の安全で円滑な飛行を支える航空交通管制。日々増え続ける運航本数、拡張する空港に対応すべく、管制塔を含む各施設は増改築や移転を重ねてきた。また、保安施設や気象関連施設、サービス施設も日本を代表する空港に相応しい設備を整えるべく進化を続けてきた。ここでは旧ターミナル時代の写真を中心に、安全で快適な空港を支えてきた施設と人々の様子をご紹介しよう。

SCENE5 羽田に降り立ったVIP&有名人

羽田空港は日本の首都、東京の空の玄関口。旅客機による往来が珍しくなくなった大戦後は、皇室や海外の王室、大統領といった国内外の要人を見送り、迎えてきた。また、国事行為や首脳会議の際には海外から色とりどりの政府専用機が飛来、航空趣味人を楽しませてきた。時には華やか、時には賑やか、そして時には荘厳ですらあった往時の羽田空港の様子をお楽しみいただければ幸いだ。

SCENE6 羽田空港を彩った名機

日本の首都、東京の空の玄関口として開港した羽田空港。シーン6では、国内航空会社の黎明期を支えた機体、プロペラ機からジェット機の時代への橋渡し役を担になった機体を中心にご紹介したい。また、航空機の歴史に名を刻きざむ名機、わずかな期間のみ飛来したレア機など、羽田空港の歴史を彩ったユニークな機体も合わせてご覧いただこう。

SCENE7 羽田空港で働くクルマたち

旅客機の運航には機体を牽引するトーイングタグ車、燃料を積み込むサービサーなど、数多くの支援車両が欠かせない。国内外のエアライン、そして大小の機体が就航する羽田空港では、古くから多彩な支援車両が活躍してきた。ここでは、1960年代から1970年代にかけて、羽田空港で活躍した働くクルマたちをご覧いただこう。

SCENE8 世界のエアラインと客室乗務員

洋の東西を問わず、旅客機には古くから快適な空の旅をサポートするキャビンクルーが乗務してきた。彼ら、彼女たちは時に保安要員として、また時にはおもてなしのプロフェッショナルとして、世界の空を舞台に活躍。シーン8では、1960~1970年代を中心に、国内と各国エアラインの客室乗務員の華やかで凛々しい姿を振り返りたい。

■羽田空港の歴史

羽田空港が産声をあげたのは、1931年8月25日に東京飛行場として開設したことによる。羽田空港は戦前、戦中、戦後を通して、東京の、そして日本の空の玄関口としての役割を果たしてきた。まさに羽田空港そのものが日本の航空史のメインストリームといっても過言ではないだろう。

羽田空港の頒布物には開港直後の施設の概要が紹介されたパンフレットや、見学者に配布された「東京国際空港しおり」、またコンパクトに折りたたまれたリーフレットでも、羽田空港の魅力や観賞できる飛行機の解説など、航空関連の情報がぎっしりと詰まった内容で、当時の様子を感じることができる。

■ 羽田空港第1ターミナルで写真展

「The History of HANEDA / 羽田空港が、見てきた風景。」と題した写真展が、2023年5月1日~8月31日の午前10時から午後5時、羽田空港第1ターミナル5階特設会場で開催中です。入場無料。1931年の開港から92年もの間、変化を遂げながら現在に至るまでさまざまな“風景” を見てきた羽田空港の歴史が貴重な写真やグッズとともに蘇ります。会場では羽田空港限定グッズも販売しています。

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