元阪神の投手2人が焼肉店オープン、久々の再会で意気投合「ここが僕たちの新たなマウンド」

焼肉店「神戸ビーフ焼肉 お加虎」が5月12日、兵庫県神戸市中央区にオープンしました。経営するマネージャーと店主は元阪神タイガースの投手で、1年違いで入団した先輩・後輩同士。久々の再会をきっかけに意気投合し、二人三脚で店を営むことに決めたそうです。

阪急「神戸三宮駅」から徒歩4分の繁華街に位置する「神戸ビーフ焼肉 お加虎」。オープンに伴い、阪神の現役選手やOB、著名人らからのスタンド花が店の前を埋め尽くしています。同店は家族連れや接待といったさまざまな用途で利用できるよう幅広い価格帯のメニューを取り揃えているといい、“焼肉店激戦区”での生き残りを図ります。

マネージャーを務めるのは2000年ドラフト5位の加藤隆行さん(40)。赤星憲広さんや藤本敦士さんらと同期入団です。長身から投げ下ろす速球を武器に将来性を期待されましたがけがなどに苦しみ、1軍登板はないまま04年オフで退団しました。

その後は神戸・住吉駅前でもつ鍋居酒屋を12年間続け、昨年6月にはラーメン店に業態転換し再出発しました。「幸いなことに、こんな僕のために阪神時代の先輩後輩、OBや現役の選手達が多数来店してくださったり、お花をいただいたり…。阪神の縦横の繋がりには感謝しても感謝しきれません」と加藤さん。店の経営が軌道に乗るにつれ、地元の少年野球チームでの指導にもいっそう力を入れるようになりました。

そんな中、阪神時代の一つ先輩である岡本浩二さん(41)=1999年ドラフト3位、同期入団に吉野誠さんや上坂太一郎さんら=がラーメン店に来店。17年ぶりに再会を果たし、意気投合します。

岡本さんは、加藤さんが飲食店経営と子どもへの野球指導を両立していることについて「俺も協力させてもらえないか」と持ち掛けたそうです。実は岡本さんは阪神退団後、肉の加工や流通に携わっていた時期があり、肉に関する知識も豊富でした。加藤さんは「僕一人なら今の状態が限界でも先輩と一緒ならもっとやれるんじゃないか」と思い、焼肉店のオープンに向けて話が進んだそうです。岡本さんは長年勤めた会社を退職して店主に。店名の「お加虎(おかとら)」は、2人の名前とタイガースにかかっています。

また2人は、少年野球チームでの指導にも二人三脚で取り組むといい「店を繁盛させて試合で勝った子どもたちに無料でお腹いっぱいの焼肉を食べさせてあげたい」と話します。「僕と岡本先輩の教え子が阪神に入団し優勝投手になってくれることも夢」と加藤さん。「これからは神戸三宮の焼肉激戦区が僕たちのマウンドです」と新たな”登板”への意気込みを語ります。

上質和牛が楽しめる「肉の玉手箱」(2人前8228円)などがおすすめ。兵庫県神戸市中央区北長狭通2-2-8。予約は電話か、各予約サイトから。

(まいどなニュース・小森 有喜)

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