「このぐらい描いてやるよ」妻に見栄を張った夫 かつて美大を志し数十年ぶりに絵筆をとったドラマが美しい

数十年ぶりに絵を再開した男性のエピソードがSNS上で大きな注目を集めている。

「昔、デパートに行ったとき風景画が売られてた。『綺麗。家に飾りたい』という妻に、『このぐらい僕が描いてやるよ』と見栄を張った。これがきっかけになって数十年ぶりに絵を描きはじめた。絵を再開して4年、今では、家のあちこちに僕の絵が飾ってある。」と自身の体験を紹介したのはごまらーめんさん(@gomaramen888)。

かつて絵の道を志すも、さまざまな事情で断念せざるを得なかったごまらーめんさん。妻とのなにげないやり取りがきっかけで忘れていたはずの情熱が再びよみがえったという心熱くなるエピソードにSNSユーザー達からは

「見栄を張った、というところが好きです。素直で好ましく感じました。」

「すごく素敵なお話じゃないですか しかも穏やかさに包まれて、物語が綴られてそうな素敵な絵です。きっとご家庭は落ち着いた雰囲気なのでしょうね。」

「素敵な話ですね 次はこんな絵を描いて、と奥さまから注文もあるのでは?」

など数々の称賛、共感の声が寄せられている。

■投稿者さんに聞いた

ごまらーめんさんに話を聞いた。

ーー絵に携わってきた経緯を聞かせてください。

ごまらーめん:私は高校生の頃、美術部で美大芸大を目指して絵を描いていました。家庭の事情で美大芸大には行けませんでしたが10年くらい前から少しずつ絵を再開し、4年くらい前にTwitterを始めてからは本格的に再始動しました。現在は本業の合間に毎日描いています。

ーー奥さまに「僕が描いてやる」とおっしゃったのは。

ごまらーめん:何年も前に、家具や家に飾るものを探しに行った時に、風景画を見た妻が「こんなの飾ったらいいね。でも値段がね」というので、絵に自信があった自分は「僕が描くよ」という話になりました。

ーー現在、どのような思いで絵と向き合っているのでしょうか。

ごまらーめん:絵は良い息抜きであるとともに、自分の自信の源でもあります。絵の世界には進めませんでしたが、その挫折の経験が今の僕の持ち味になっているのかもしれません。今また描いているうちにうまくなってた実感がありますし、SNSで紹介すると「いいね」のをいただいたり、お褒めの言葉をいただけるようになり満足しています。

ーー投稿への反響について。

ごまらーめん:このツイートが思いがけず話題になり、びっくりしました。好意的なコメントが多かったのでうれしかったです。でも、中には意外な批判もあって驚きました。ネットでは言葉が一人歩きするので気をつけなければと思いました。

◇ ◇

青を基調に描かれたごまらーめんさんの作品はどこかもの悲しくも温かみがあり、見る者の心に訴えるものがある。SNS上でさまざまな作品が紹介されており、BOOTHでも原画の販売がスタートしているので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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