亡くなったボーダーコリーそっくりのネコさんを迎えて… 暗いアパートに独りぼっちだったけれど、先住猫と家族に甘える日々
■アパートに取り残されていた猫
テナくん(3歳・オス)は、2022年10月、家主が蒸発したアパートに取り残されていた。清掃会社の職員が見つけて困っていると、Sさんの次女は友人から伝え聞いた。
Sさんは次女から話を聞いたが、猫を2匹飼っていたので躊躇した。しかし、Sさんの家族は、以前ボーダーコリーを飼っていて、根っからの動物好き。次は保護猫を迎えたいと思っていた。清掃会社の人に、病気の有無の確認や予防接種、去勢手術をしなければならないこと、初めはケージ飼いすることなどを伝えると、その人は全て済ませてからテナくんを連れてきてくれた。
■暮らしは猫一色に
テナくんは、去勢手術当日に家に来た。
「人間不信になっていてもおかしくないのに、とても甘えてきて人恋しいのかと切なくなりました。まだこの時点では先住猫たちとは会わせていません」
テナくんは、2021年5月に亡くなったボーダーコリーのジャズちゃんに柄がそっくりだった。そのため名前は、「テナくん」にした。ジャズバンドのテナーサックスのテナに因んでいる。
「ジャズはお利口で、可愛くて愛されまくっていたから、テナも愛されまくるようにと願いを込めました」
テナくんは、優しいが、先住猫のエメちゃん、ラフちゃんにしつこく絡むので、いつも猫パンチされている。
「テナがケージから出てエメラフと同じ空間にいられるようになるまで本当に大変でしたが、今は追いかけっこするくらいになりました。まだ猫パンチされるけど……。一緒にお留守番もできます」
朝は早く起こされるし、まさかの3匹多頭飼いで大変だというSさん。
「うちは娘が3人協力してくれるので助かっています。ママが孫育てしてるみたいと言われるくらい猫一色になってます(笑)」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)
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