「今週は休載させて頂きます」ある漫画家の休載告知、理由が前代未聞だと話題に 「それは仕方ない」「猫飼いの鑑」
「今週は休載させて頂きます」
ある漫画家さんの休載告知が猫好きさんたちの間で話題です。何故なら、休載の理由が「猫を飼い始めて原稿が全く進まない」という前代未聞のものだから。Twitterでは「猫飼いの鑑」「カワイイ理由で草」「猫なら仕方ない」と熱い反響が相次ぎ、その勢いで、休載した作品への注目度も爆上がり中。投稿した漫画家の國友翔太郎さんに取材しました。
「『こんな休載理由はじめて見た』って言われておりますが、僕も僕以外でこんな休み方する人知りません。」とTwitterで休載を告知した國友さん。ルキ(1歳・オス)とキリ(1歳・メス)という2匹の保護猫兄妹をお迎えしたところ、「かまってくれにゃ~」としきりに鳴くので、仕事が手につかなくなったのだそうです
國友さんは現在、スクウェア・エニックスのマンガアプリ「マンガUP!」で毎週火曜に更新されている「処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める」(原作:結城絡繰、キャラクター原案:白狼)を描いており、7月には8巻が発売予定とのこと。こんなことで大丈夫なのでしょうか!?(笑)
-投稿を拝見すると、ずっと保護猫を飼いたいと思っていたそうですね。
「以前から動物の保護活動には興味がありまして、昨年は愛玩動物飼養管理士1級の資格を取得し、現在も愛玩動物についてより理解を深めるため勉強している最中です。いずれ本格的な保護活動やTNR活動を始めることも視野に入れつつ、まずはその第一歩として、保護猫の里親になることを考えていました」
「そして、漫画家として収入的にも多少の余裕が生まれてきたことをきっかけに、ようやくペット可の物件に引っ越すことができ、2匹をお迎えすることができたという次第です」
-休載を告知するに当たって、担当編集者とはどんなお話をされたのでしょうか。連載を持つ漫画家さんが休載を決めるには、部外者には見えない様々なハードルがあるように思うのですが、そのあたりのご苦労などはどうでしたか。
「全ての漫画編集部がそうというわけではないと思いますが、僕の場合は事前に申告すれば好きなタイミングで休載させて頂くことができています。ただし、休載は読者が離れる原因になるものですので、頻繁に休むことはしませんし、今まで真面目に連載を続けてきたからこそ、信頼関係でこういうわがままを聞いてもらえてるんだと思います。実はそんなに軽い気持ちで休んでいる訳ではないです(笑)」
-休載を決めるほどの「しあわせにゃんこ生活」、どんな感じですか。
「2匹を譲り受けたときは人にあまり慣れていない状態で、僕に対しての警戒心も強く、最初の2週間ぐらいは気苦労が多く本当に大変でした。ですが、こちらの愛情が伝わってくれているのか、今では2匹とも僕の近くに寄ってきて足元で寝てるんですよ。最高の生活です。世界一幸せだと心の底から思っています」
■休載で注目度爆上がり!どんな漫画?
さて、そんな國友さんが手掛ける「処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める」は、かつて世界を闇に沈めた魔王を勇者と共に討伐した賢者ドワイトが、無実の罪を着せられて命を落とすが、最強の不死者となって侵略戦争を開始するという物語です。
國友さんに、この作品の魅力を伺いました。
「原作小説を読んだとき、『僕はこれを絶対に面白い漫画にできる!』という根拠のない自信が湧いてきたんです。原作小説とは少し内容を変えている部分もあります。原作の結城先生がとても寛容な方なので、胸を借りさせて頂いてこんな好きにやらせてもらえているのですが、僕が『こうしたらもっと面白さが伝わる!』と思うエッセンスをふんだんに盛り込ませて頂いているので、それはそれは大きな愛着と自信を持って作品作りに取り組んでおります」
「作品の魅力はキャラクターです。割と重厚感のあるダークなお話なんですが、読者の皆様からはどのキャラクターも可愛らしいと言って頂けることが多いんです。僕にとっても我が子のように可愛いキャラ達なので、読者の皆様に可愛がってもらえるのが嬉しくてたまらないですね」
(まいどなニュース・黒川 裕生)