水着撮影会が軒並み中止 共産党「性の商品化」と抗議 未成年出演や過激なポーズなど規約違反も グラビアアイドル反発「性被害じゃない」「好きで着てる」

埼玉県の県営公園で、プールを貸し切って行う水着モデルの撮影イベントが6月9日までに禁止になったことが分かった。今月中に開催を許可していたイベントについても、8日に主催者へ貸し出しできない旨を伝えたという。一部で規約違反が確認されたことを受けた恒久的な措置だというが、モデルらから抗議の声が上がっており、ツイッターで「プール撮影会」がトレンド入りするなど波紋を呼んでいる。

■ 市民や共産党が抗議「性の商品化だ」

ファンらが料金を払ってプールに入場し、持ち寄ったカメラで水着姿のモデルを撮影するという形式のイベント。公益財団法人埼玉県公園緑地協会によると、こうしたイベントでの利用は5年前からあり、近年増えてきていたという。

今年5月末、同協会に市民からメールで「18歳未満の女の子がモデルにいるんじゃないか」「過激なポーズをしている」といった情報提供があった。

また、日本共産党埼玉県委員会ジェンダー平等委員会と日本共産党埼玉県議会議員団もイベントを問題視。「水着姿の女性がわいせつなポーズやわいせつなしぐさで映っており、明らかに『性の商品化』を目的とした興業」と指摘し、都市公園法第1条にある「都市公園の健全な発達を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする」といった条文に反するとした。県営施設をこうしたイベントに貸し出すことは適切でないとし、中止するよう県に申し入れを行っていた。

■女子高生の出演や過激ポーズも…

同協会が調査したところ、一部のイベントに未成年(高校生)のモデルが出演していたほか、大きく脚を開く、マイクロビキニを着用するといった過激なポーズや水着に関するルールに抵触する事例も確認できたという。

ルールを守っていた主催者についてもまとめて禁止する措置となり、すでに貸し出し申請の許可を出していた6月中のイベント6件についても、急遽貸し出し禁止とする旨を8日に伝えたという。「県営施設で公序良俗に反する行為は認められず、総合的に判断した」とする。

■モデルからも抗議や疑問の声

女優でモデルの枝窪純子さんは9日にツイッターを更新。「私たちグラビアアイドルは強制され性被害としてプール撮影会に出演している訳ではありません。好きで水着を着ているし好きで撮影会に出演しています」などと抗議した。

これ以外にもツイッターでは「ルール違反については注意喚起すれば問題ないのでは?対策を考える前に全中止させるのは短絡的過ぎ」「グラビアなどで輝く女性の働く場所をなくしている事になってるってわからんもんか。どんどん女性の表現の自由が規制される」といった声もあった。

一方「あくまで公的施設だし仕方ないのでは」と決定に理解を示す意見もあった。

(まいどなニュース・小森 有喜)

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