脱・乗換駅へ…大阪・十三で始まる、関西最大規模の複合開発 2031年には新大阪・関空と直結「大きなポテンシャルを持つ土地」 

大阪市淀川区にある十三駅は阪急神戸本線、宝塚本線、京都本線の3線が集う乗換駅です。駅周辺は「歓楽街」というイメージがありますが、全国的にはあまり知られていないように感じます。そんなイメージを覆す「ジオタワー大阪十三」プロジェクトが6月6日にスタートしました。

■関西最大規模の「官・民・学」による一体開発

阪急阪神不動産は十三で関西最大規模の「官・民・学」による一体開発を行います。現場は阪急十三駅から南へ徒歩3分のところです。開発は東側敷地と西側敷地から成り、西側敷地には学校法人履正社が運営する医療系の専門学校が建ちます。

東側敷地には712戸のタワーマンション「ジオタワー大阪十三」、図書館、保育・学童施設、スーパーマーケットなどが入る39階建ての複合施設がお目見えする予定。2026年4月の竣工を目指します。

3階~39階までのタワーマンション「712戸」は阪急阪神不動産の単独開発としては最大となります。間取りは1LDK、2LDK、3LDKを用意します。

2階には大阪市立図書館、履正社が運営する学校図書館、保育・学童施設などの施設が入ります。学校図書館の一部は市民に開放。大阪市立図書館ともつながり、読書・カフェ・おしゃべり・学びなど新しいコミュニティーづくりの場として機能する予定です。

その他、「ジオタワー大阪十三」は駅に近いことから災害時に避難場所としての役割を果たします。具体的には、施設の一部を帰宅困難者の一時受け入れスペースとして開放します。

もともと「ジオタワー大阪十三」が建つ場所には淀川区役所がありました。淀川区は人口が多い割に「子育て世代が少ない」という悩みを抱えています。そこで、阪急阪神不動産がその悩みをくみ取ることに。「ジオタワー大阪十三」をはじめとする一体開発が新しい十三への起爆剤になることが期待されています。

■十三はとんでもないポテンシャルを持ったところ

そもそも、なぜ阪急阪神不動産は十三に最大規模のタワーマンションを建設するのでしょうか。

十三は神戸本線、宝塚本線、京都本線が乗り入れる阪急十三駅があります。しかし、1日あたりの乗降客数は大阪梅田駅、西宮北口駅、神戸三宮駅、烏丸駅に次いで第5位です。実際に十三駅で乗り換えた経験はたくさんあれど、降りたことがないという人も多いのではないでしょうか。

これまでの十三駅は京都、宝塚、神戸から来た阪急電車が集まるというイメージでしたが、10年以内に同駅は大きく生まれ変わる予定です。

阪急では十三~新大阪間を結ぶ「新大阪連絡線」、十三~大阪(うめきたエリア)間を結ぶ「なにわ筋連絡線」の計画を進めています。開業は2031年を目指します。

「なにわ筋連絡線」は建設が進められている2031年開業予定の「なにわ筋線」につながることに。両線が開業すると、十三駅から新大阪、関西空港へ1本でアクセスできるようになります。

また将来的に十三からほど近い新大阪駅にリニア中央新幹線が乗り入れます。国はリニア中央新幹線の開業により、東京・中京・関西の3大都市圏が一体となるプロジェクト「スーパーメガリージョン構想」を立ち上げています。

新大阪は「スーパーメガリージョン構想」の西の核になり、十三も開発が進む予定です。つまり、十三は大きいポテンシャルを持った土地であり、そこに未来性がある複合型の超高層マンションが建つ、ということになります。

今後の予定は2023年10月にモデルルームがグランドオープン。ギャラリー内には2タイプのモデルルームやジオラマ模型などが置かれます。

「ジオタワー大阪十三」のみならず、今後の十三にも大いに期待したいところです。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)

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