「あの夏を取り戻せ」コロナで中止の2020年甲子園、元球児たちが交流戦開催へ…!古田敦也さんも「応援したい」
新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった2020年夏の甲子園大会。その際に高校3年生だった元球児たちが、11月29日から3日間、甲子園球場など兵庫県内で大会を開催する。当時、各都道府県で行われた独自大会の優勝校・上位校が入場行進や交流戦を実施。6月7日からクラウドファンディング(CF)も始まった。
「あの夏を取り戻せプロジェクト」の発起人は武蔵野大学3年の大武優斗さん。東京・城西高校野球部3年生の時に感染が拡大し、憧れの舞台へ続く道が閉ざされた。「甲子園のために生きてきたと言っても過言ではない人生。何のために生きてきたのか、それまでの練習は無駄だったのではないかと思った」と振り返る。
「嘆いたところで何も状況は変わらない。誰のせいでもない」。モヤモヤとした思いを抱えたまま、2年が経過した。当時の仲間と再会すれば、必ず甲⼦園の話題になった。悔しさを引きずっているのは、自分だけではなかった。
武蔵野大のアントレプレナーシップ学部で起業を学んでいる大武さんは「同じ思いの元高校球児が全国にいるはず。あの夏の夢に終止符を打ち、次のステップへと踏み出すきっかけにしたい」と、昨年6月にプロジェクトを立ち上げた。
「あの夏を取り戻せ-全国元高校球児野球大会 2020-2023-」と題してSNSなどを通じて情報発信。当時、代替大会として各都道府県で行われた独自大会の優勝校・上位校に連絡を取り、46チーム約1000人の参加までこぎつけた。元球児からは「自分も取り戻したい思いはあったが、できるわけがないと思い諦めていた。一緒に頑張ろう」という言葉をもらったという。愛知など出場校が未定の県も一部あるが、大武さんは「まだ諦めていない」と話す。
甲子園の使用許可を得られた11月29日だけでは全チームの試合実施は困難なため、この日はセレモニーを開催。同30日と12月1日に兵庫県内の球場で各チームが交流戦を行う。開催費用を募るCFは目標金額7千万円。開始から3日で約500万円が集まったという。大武さんは「皆様のご支援により僕らが新たなステップを踏み出す後押しをしていただきたいです。ご支援、ご協力をよろしくお願いします」としている。
CFサイト「うぶごえ」で、1000円から支援できる。
(まいどなニュース・小森 有喜)