「排便を7千円で買う」、橋の上で全裸仮面、女子用スクール水着に白サンバイザー男…兵庫県で規格外の「不審者」情報が続々

 身近な地域の犯罪や防犯情報を教えてくれる「防犯メール」。6月に入って兵庫県内で一風変わった不審者の目撃情報が相次いでおり、ネット上で話題になっている。

 その不審者が目撃されたのは6月3日午後0時半ごろ。尼崎市戸ノ内町4の公園で遊んでいた男子中学生が60代ぐらいの男から声をかけられた。「排便してくれ。7千円で買いたい」。男はそのまま走って逃げ去ったという。男の身長は165~170センチで丸刈り。黒色のリュックサックを背負っていたらしい。

 2日後の6月5日夕。今度は川西市内の住宅街で、路上にいた女性が40~50歳くらいの男に話しかけられた。「きれいや。結婚…」。そこまで言いかけて男は言葉に詰まったのか、女性が先の言葉を聞き取れなかったのかは分からない。だが、男はその後、姿を消した。身長は165センチくらい。茶髪を肩まで伸ばし、茶色の縁の眼鏡にキャップ帽姿だった。

 同じ日の約30分後、神戸市兵庫区の路上を歩いていた女子高校生は、一度すれ違ったはずの男が再び近づいてくるのに気付いた。女子高校生が「何をしてるんですか」と一喝すると、男は「すいません。お世話になります」と言って立ち去ったという。男は30代くらいで、短髪・黒縁眼鏡をかけていた。「お世話になる」とは…。

 同日午後11時半ごろ。高砂市の高砂大橋の上では薄明かりの下、お面のようなものを着けた全裸の男が目撃された。男は10代~20歳くらいで身長約175センチ、細身だった。全裸はともかく、どんなお面だったのかも気になる。

 1週間後の6月12日午後7時過ぎには、またもや橋の上で不審者情報が。約60キロ離れた伊丹市の猪名川河川敷で、女子高校生が一人の男を目撃した。年齢は40~50歳くらい。165~170センチで、女子用のスクール水着を着て、白いサンバイザーを被り、白いハイソックスを履いた男。斜め上すぎて想像力が追いつかない。

 兵庫県警が助言する防犯ポイントは「大声で助けを求める」「すぐ逃げる、すぐ知らせる」。

 思い起こせば、兵庫県内では過去にも、奇妙な不審者が摘発されている。

■過去には「側溝男」「全裸マン」などの伝説級不審者も

 2015年11月、神戸市東灘区で、JR神戸線摂津本山駅近くの側溝に約5時間潜んでいたとして、当時28歳の男が県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された。女性のスカート内をのぞく目的だったといい、「生まれ変わったら道になりたい」との迷言を残したことで有名な「側溝男」だ。

 2016年8月には、西宮市の集合住宅の敷地内で、ネックウオーマーで顔を隠して全裸になったとして当時26歳の男が逮捕された。男は捜査員の間で「全裸マン」と呼ばれていた。

 兵庫県警は、管轄警察署ごとに、不審者やひったくりの目撃、発生情報などを提供する「ひょうご防犯ネット」をメール配信しており、登録を呼びかけている。

(まいどなニュース/神戸新聞・前川 茂之)

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