【実親でも義理親でも】マンションで始めた同居の後悔話…「用意した6畳間では足りない」「広々90平米でもトイレは1つ」
「同居する予定なんてなかったのに、突然老親と同居することになった。しかも今住んでいるマンションで!!」
想定していなかった状況のなかでも「急展開」で発生しがちな親との同居。しかも親の住む実家へ子世帯が帰るのではなく、子世帯が住んでいる家、しかもマンションでの同居話となると、想像できなかった苦労話が少なくないようです。
思い切って踏み切ったものの、住んでみてからわかる大変さについて話を聞きました。
■たかが「一人」増えただけなのに…
4LDK・90平方メートル超の広々マンションに夫の父親を迎え入れることになったAさん(関西在住、50代、共働き)。もともと長く海外生活や単身赴任をしてきた関係で持ち家ではなく賃貸マンションに暮らしていたこと、広いマンションを購入するにあたって資金援助をしてくれたことから、夫婦どちらかが残されたら迎え入れることになるのかもしれないな…という心づもりはあったそうです。
それでもやはり、現実的になると予想外のことがありました。その筆頭が「トイレが混む」ということ。
戸建てなら1階と2階、それぞれ用意することが多いトイレですが、マンションでは広めでもトイレは一つのことがほとんど。家族が3人から4人になったことで「トイレに行きたいな」というタイミングが重なったり、我慢したりすることが一気に増えてしまいました。
配管の位置などを考えるとトイレ増設のリノベも難しく、このまま我慢するか引っ越しも視野に入れるか、モヤモヤした日々を過ごされているそうです。
■常に人の気配を「感じられてしまう」のがマンションの間取り
父親がなくなり、残された80代の母親が心配で自宅マンションに呼び寄せたBさん(関東在住、40代、主婦)。
夫が単身赴任で自宅スペースに余裕があること、子どもが高校生で学校や塾など家にいる時間が短くなっていること、大学に入学したらひとり暮らしをする予定であることなどから、自分の実親である母親を迎え入れることに積極的だったそうです。
同居が始まっても、高齢とはいえ自分の身の回りのことどころか、夕食の支度や掃除洗濯などの家事も積極的に協力してくれるwin-winの状態ですと語るAさんには、ひとつだけ「本人には絶対に言えない」愚痴がありました。
それが「家のなかで常に人の気配を感じてしまって落ち着かない」ということ。
大学入学で実家を離れてから三十数年ぶりの同居とあって、実の親とはいえさまざまな遠慮を感じてしまうのは当然です。
「もし一戸建てならちょっと一人になりたいなと思ったら2階に移動して休んだりできたのにと思ってしまいます。怖いのが、母も同じように気を使って言い出せないでいるかもしれないということですね。これなら広い実家でひとり暮らししていた方が良かった、と思わせていたら申し訳なくて…」
お互いに遠慮があるのも、なさ過ぎるのも困るのが同居ですね、と気晴らしによく使うという隣町の喫茶店でお話を伺いました。
■戸建てから持ち込まれた荷物の量、入るわけない!!
結婚当初からずっと同居を要請され続けてきたCさん(関東在住、40代、パート)。元気なうちはお互いにほどよい距離で暮らしましょうと言い続け、同居回避のためにあえてマンション購入したにも関わらず、実家の土地建物を売却した代金から子どもの教育費を贈与するという提案に押し切られてしまいました。
「子どもには奨学金を借りさせてでも、同居を断ればよかった…!!」と今後悔していることは老親が持ち込んできた荷物の多さ。老親用にした6畳の寝室にある収納だけではもちろん足りず、リビングには片付かないダンボールが積まれ、玄関には靴が大量に置かれ、食器棚は出し入れがしにくいほど古い食器がおしこまれてしまいました。
もちろん捨てようという提案は完全拒否。近所のトランクルームを契約し、半分はそちらに移動したものの、あれがないこれがないと振り回されて、うんざりの毎日だそうです…。
(まいどなニュース特約・中瀬 えみ)