外を歩かせた犬を、そのまま家にあげる友人「えっ足は拭かないの!?」 土足ではしゃぎ、室内を汚す犬にモヤモヤ…もしかして私は潔癖症?
新型コロナウイルス感染症が5類になり、食事会などの交流が増えている人も多いでしょう。一方で、久しぶりの交流に戸惑ってしまう場合も…。日本人は世界的に清潔だと言われていますが、感染対策を続けた3年間で、より一層清潔への意識が高くなったのかもしれません。中には「もしかして私は潔癖症?」と悩む人もいるようです。
■室内犬連れで遊びに来た友人
A子さん(神奈川県在住、40代、会社員)は、久しぶりに友人(東京都在住、40代、パート)を自宅に招きました。友人とは大学時代からの付き合いですが、コロナ禍で会う機会が激減。約3年ぶりの再会がA子さんは楽しみで仕方ありません。
しかし、いざ友人が遊びに来ると、A子さんはウキウキした気分がどこかに行ってしまいました。なぜならば、友人は犬連れだったからです。室内犬なので奇麗ですが、駅まで迎えに行ったとき、友人は犬をキャリーバッグから出していました。そのまま犬を散歩させてA子さん宅に到着。その時玄関で、友人は犬の足を拭かずに家に上げたのです。
A子さんは「え?足拭かないの?」と思いましたが、友人には言えませんでした。
■室内を歩き回る犬にヒヤヒヤ!
足を拭かないまま家にあげた犬は、リビングに通すと室内を自由に歩き回り、ダイニングテーブルの椅子に乗ったりソファーでくつろいだりと、始終活発でした。家につくまでに友人は「おとなしい子だから、キャリーバッグの中に入っていて出てこないと思う」と言っていましたが、そんなことはありません。
A子さんは犬や猫が嫌いではありません。しかし、犬猫の好き嫌いに関係なく、土足で室内をうろうろされることに抵抗があります。正直「外を歩いた犬が室内を歩くのは嫌だ」と思いました。それでも何も言わず我慢するA子さん。友人から「心が狭い」と思われたくなかったのです。
■もしかして私って潔癖症!?
犬は粗相しないようにオムツを履いていました。しかし腹巻型のものだったので、A子さんは漏れないかとヒヤヒヤです。はしゃいだりくつろいだりする犬のために、ソファーにはたくさん犬の毛がつきましたが、友人は気にする様子がありません。楽しみにしていた友人の訪問が「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせながら耐える苦痛の時間になってしまいました。
ようやく友人が帰る時間になり、内心ホッとするA子さん。笑顔で友人を見送った後、即座に部屋の掃除を始めることに。思い返せば子どもが幼いころにママ友親子を招いたとき、よだれを床にたらしまくっていたり、手づかみでおやつを食べたままの手であちこちを触られたりすることが苦手でした。そこで初めて「もしかして私って潔癖症なのかな?」と思ったのです。
■衛生面の価値観は人それぞれ
他人のちょっとした行動が気になった経験は多くの人がしているのではないでしょうか。衛生面の価値観は人によって違うので、自分の常識とかけ離れていてビックリすることもありますよね。しかし、面と向かって衛生面や清潔についての指摘はしづらく、きれい好きな方が我慢をするシーンが多いものです。そのため、自分だけが過剰に清潔を意識していると感じてしまうのかもしれません。
同じように衛生面が気になり「自分は潔癖症?」と思った経験談を集めてみました。
▽30代 女性
つり革が触れないほどの潔癖症とかはないのだけど、うちに遊びに来た友人が何度も長い髪をかきあげてるのを見て、「髪の毛が落ちてるんだろうな~」って思うことがある。
▽40代 女性
うちの娘は絶対潔癖です。我が家には1階と2階にトイレがあるのですが、2階のトイレには手洗い場がないから絶対入らないし、1階のトイレの扉は必ず肘で開閉します。修学旅行で他人(クラスメイトだけど)と同じ部屋に泊まるのも無理と言って行く前からげっそりしていました。家族に他に潔癖はいないのに。
▽20代 女性
私は帰宅後、外出先で着ていた服をすべて脱いで着替えます。なんとなく汚れている気がします。1回着た服は必ず洗濯します。潔癖症ですか?
◇ ◇
今回のA子さんのように自宅に来た友人の行動が気になってしまうなら、ちゃんと伝えることも時には必要だと思います。衛生観念はひとそれぞれ違うからこそ、伝えなければ理解してもらえません。相手に強要しない程度なら、自分の価値観も尊重して良いのではないでしょうか。
(まいどなニュース特約・わたなべ こうめ)