強風の成田空港 横風にあおられ、バウンドして着陸したエールフランス 「ハラハラするゥ」「主翼がブヨンブヨン」「パイロット凄すぎ」
強い横風にあおられながら、成田空港にバウンドするように着陸した飛行機の動画が話題です。
エールフランス航空のジェット機が横風にふらつき、機首を下げる挙動もありながら、白煙を上げて弾むようにハードランディングしました。動画はTwitter上で110万回再生され、「ハラハラするゥ」「乗客は尻浮くだろうな」「パイロット凄すぎる」と驚きの声が上がりました。着陸劇を撮影したひろむら(@HiromuraCYNG787)さんに聞きました。
■着陸諦める飛行機も出る強風下で
ひろむらさんが撮影したのは首都圏一帯で強風が吹き荒れた5月6日でした。
ひろむらさんは全国各地の空港で航空機の離陸、着陸動画などを撮影するユーチューバーで、日本の国内線の全路線に搭乗する「国内線全路線完乗企画」などに取り組んでいます。
ーーなぜ強風の日に着陸動画を撮影したのでしょう。
「成田空港は強い横風が吹くと、着陸が非常に難しくなる『パイロット泣かせ』の空港として世界的に有名です。首都圏で強い風が吹いていたこの日は、『パイロットの技量が最も分かりやすい気象状況かもしれない』と考え、成田に向かいました」
ひろむらさんは、これまで離発着する航空機を実況解説した動画が好評を博しており、この日も午前9時前~12時半ごろまで、強風吹きすさぶ成田空港に着陸を試みる数十機を撮影しました。
強い横風にあおられる中、着陸をあきらめて再浮上する「ゴーアラウンド」を余儀なくされる機体も続出しました。エールフランスのボーイング 777-300ERも一度はゴーアラウンドし、2回目で着陸に成功しました。
「着陸直前、一瞬機首を下がる危険な挙動もありましたが、無事着陸しました。パイロットも相当ひやひやしたのではないかと思いますが、よく一定の範囲の挙動におさめられたなと思いました」
成田空港では2009年3月、フェデックス80便が強風の中で着陸に失敗し、機体が炎上してパイロット2人が死亡する「フェデックス80便着陸失敗事故」が起きており、この際も着陸時に機首が下がったことから、ひろむらさんは「撮っていてもひやひやしました」と振り返ります。
一方で、エールフランス機は数時間後に再び離陸しており、「着陸時の衝撃は危険なレベルではなかったのではないでしょうか」と推し量ります。
◇ ◇
この日、中国やフィリピンから来た航空機は強風のため成田空港に着陸できず、目的地を羽田空港や中部国際空港に変更しました。
ひろむらさんの動画を見た人からは「パイロットさんの胆力に感服」「主翼がブヨンブヨンするのを見たのは初めて」「事故にならず本当によかった」と安堵(あんど)のコメントが寄せられていました。
(まいどなニュース・伊藤 大介)
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