「家庭菜園を作ろうと思ったら、無数の白骨」「我が家を建てた工務店はすでに倒産」こんな惨状、聞いてないんですけど…中古戸建の購入失敗談
「新築のマンションや分譲戸建てを購入する失敗談はたくさんのブログが見つかるけれど、中古住宅はそれぞれ条件が違いすぎるし、あまり事例を聞いても仕方がないかな……?」と思っていませんか!? もちろんそんなことはありません。それぞれ条件がまったく異なる中古戸建だからこそ「こんなトラブルが発生するかもなんて、想像もしていなかった!!」ということが起こりがち。みなさんの「これって最初から教えてほしかった!!」という後悔ポイントを聞きました。
■そろそろリフォームでも…と思ったら
築20年以上の中古一戸建てを購入したAさん一家(40代、関東地方在住、男性)。子どもの通う小学校の学区でマイホームを探すため、マンション・建売住宅、中古戸建など、建物の種類を問わずに幅広い家探しをされたそうです。
最終的に選んだ今お住まいの中古物件は、購入当時で20年以上前に建てられた木造2階建。元の家主は退職を機に実家に戻ることになり、売却を決めたとのこと。空き家期間もなく、きちんと手入れされた状態で引き渡しされることが決め手となり、選んだ物件でした。
引き渡しから3年後「そろそろリフォームを考えようか」という話になり、建物自体は気に入っていたため、この家を建てた工務店に依頼すれば安心ではないかと考えたAさん。
不動産会社に説明を受けたときにもらった「物件状況など報告書」に記載されていた「最初の不動産流通業者」にこの家を建てた工務店を紹介してもらおうと連絡したところ、なんと10年前にすでに倒産していることが判明!同じ工務店に依頼すれば見えない部分の構造もしっかり把握して最適なリフォームをしてくれるだろうと期待していたのに、当てが外れてリフォーム会社をイチから探さなくてはなりませんでした。
「学校からは遠くなるけれど、大手ハウスメーカーの建てたという中古にしておけば安心だったのか……?」と工務店まで調べておかなかったことを後悔しています。
■土の中から小動物の骨が次々と
広い庭付き中古戸建を購入したBさん家族(30代、中部地方在住、女性)。昔からガーデニングや家庭菜園に憧れがあり、庭付きは絶対に譲れない条件でした。農具を入れる物置を置いても十分な広さがあり、日当たりもよく、外用の水道も引かれていてガーデニングを始めるにはぴったりの物件だと気に行って購入を決めたのですが…。
さっそく家庭菜園コーナーを作ろうと庭の一角を30センチほど掘り起こしたところ、土のなかから小動物の骨らしきもの、布や木の燃えカス、ゴロゴロした石などが次々と出てきました。
それをご近所さんに愚痴ったところ「前の家主はずっと犬や猫を数匹ずつ飼っていて、庭をお墓にしていたと思う。昔は時々家から出たごみを焚火にしていたから、その燃え残りも埋めていたのかもしれないね」と聞きました。
重要事項説明の必要項目にギリギリ入らなさそうなこんな情報、ウチが家庭菜園をしようと思わなきゃ気が付かなかったですよね…。とBさんは残念そうにお話してくださいました。
■ご近所から異臭!?その臭いの原因は
昔ながらののどかな住宅街で、静かな環境が気に入り古家付き土地を購入したCさん(50代、関東地方在住、男性)。当初は古家を取り壊して新築の注文住宅を建てる予定でしたが、古い街並みにしっくりと合っている古家の魅力も捨てがたく、水回りをリフォームしただけで住んでいます。
そんなCさんが長年悩まされているのが、1週間に1度ほど、どこからとも流れてくる異臭。強烈な臭いではあるものの、3分ほどでいつもさっと消えてしまうため、原因究明もできず「気味が悪いな…」と感じていました。
その原因が最近判明。なんとお隣に住むおばあちゃんの「漢方の薬湯」を煎じる臭いで、1週間に1度まとめて煮だすときに、先週分の残りを家の前の排水溝に流していたのです。
漢方薬の臭いと知り、健康に悪いものではないということで少しホッとしたものの、売り主に対して「絶対知っていたんだから教えておいてくれたら異臭に悩まなくて済んだのに…」と今でも思ってしまうCさんでした。
(まいどなニュース特約・中瀬 えみ)