猫の飼育経験はなかったけど…譲渡会で出会った「気になる子」を迎えた夫婦 初日から部屋を“脱走”して大慌て!
■なんだか気になる猫
キジちゃん(3歳・メス)は、1歳半の時、保護団体に保護された。その後、譲渡会に出て、群馬県在住のSさんに出会ったという。
Sさんはそれまで犬しか飼ったことがなかったが、猫の飼育経験がある猫好きの夫から、猫を飼いたいと言われた。
「飼育経験もなければ身近に猫がいたこともなかったので、我が家に迎えて大丈夫なのかという不安もありました。猫と暮らすことは未知の世界でしたが、夫の希望を叶えたいと思い応じました」
最初は愛護センターに行ってみて審査も通ったが、夫婦共働きで帰りも遅かったので、なかなか譲渡に至らなかった。市内で他にも譲渡会があるのでは?と話し合い、ネットで見つけた譲渡会に行ってみたという。
2021年11月27日、譲渡会に行くと、キジちゃんは譲渡会の会場に入ってすぐ目の前の位置にあったケージの中にいた。1歳半だった。
「猫に詳しくなかったのですが、猫を迎えようと決めていろいろネットで見ていた時に、『キジトラかわいいなぁ』と思っていたので、『あ、キジトラの子だ』と。ケージの奥で丸まっていましたが、ずっとこちらを見てきて…何かこの子気になるなあと思いました」
■初日からいなくなった!?
そのままキジちゃんを迎えたSさん一家。ひとまず和室の中にいさせたという。
「ごはんも食べて、トイレもその日のうちにしてくれましたが、いつのまにか隙間から室外に出てしまい、いなくなったのではないかとヒヤヒヤしました。でも、ふと見ると、和室を出てすぐの窓際で外を見ていて安心しました」
名前は、保護団体にいる時からキジトラなのでキジちゃんと名付けられていた。
「譲渡会のスタッフさんにもキジちゃんと呼ばれていたので、自分の名前を覚えているかもしれないなと思い、そのまま『キジ』にしました。
キジちゃんを飼い始めてからしばらくは、仕事から帰ってキジちゃんの姿を見るまで、「ケガしていないか、ちゃんとお家にいるか」と心配だったという。
「猫のことをいろいろ調べたり、ハンドクリームや化粧水を猫が舐めても大丈夫なものに変えたりしました。どんどんキャットタワーや爪とぎなど猫グッズが増えていきました。夫はDIYで、キジが日向ぼっこできるような棚を作ってくれました」
キジちゃんは寝ることが好きだが、室内に置いたコンクリートブロックの上に乗り、コロコロと身体をこすりつけるのも大好きだ。性格はちょっと臆病で慎重なキジちゃん。後から迎えたグレちゃんの相手をして、毛づくろいしてあげる優しいお姉ちゃんでもあるという。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)