人間を警戒し威嚇…「難しい子」と言われた生後4ヶ月の保護猫 先住猫に懐いて仲良く「猫のためお出かけも減りました」
■捨て猫のグレちゃん
グレちゃん(生後9ヶ月・オス)は捨て猫だったようで、グレちゃんと他2匹の合計3匹一緒に保護されたそうだ。愛護センターに収容されていた。
群馬県に住むSさん夫妻は、先住猫のキジちゃんを迎えて1年ほど経とうとしていて、2匹目を迎えることを考えていた。
「キジとの相性が心配でしたが、仲良くなってくれたらお留守番中も一緒にいられるし、かわいいだろうなぁと期待しました」
■難しい猫
1匹目の猫を迎えようとした時に夫妻は愛護センターに行ったのだが、その時審査には通っていた。ただ、1年経過すると再審査を受けなければならなかった。
「ちょうど1年経つ頃に、2匹目を迎えたいねと話していたので、期限内にもう一度行ってみようということになりました」
共働きで帰りが遅い場合、最低でも生後6ヶ月過ぎている子でないと難しい、と言われていたが、愛護センターのホームページに成猫が出ていたので、この子たちなら大丈夫かもしれないと思ったそうだ。
「2022年11月11日、成猫たちとお見合いしたとき、『ちょっと難しい子がいて、別の愛護団体にお願いしようか悩んでいる子なんです。理解のある方に迎えてもらえたら』と連れてきてくださったのがグレでした。まだ生後4ヶ月ほどだったのですが、先住猫がいて飼育経験があり、グレ自身もトイレなどきちんとできていたので、譲渡まで進みました。その日のうちに連れて帰りました」
先住猫のキジちゃんがいたので、夫妻はグレちゃんを最初は大きめのハウスの中にいさせた。
「最初はキジにも私たちにも威嚇していましたが、トライアル期間が一週間だったので、翌日には自由に出入りできるようにしました。猫同士は案外すぐに仲良くなり、グレはずっとキジにくっついていました」
身体の色がグレーなのと、ちょっと目つきが悪くてグレているみたいなので、「グレちゃん」と名付けた。
■人間は警戒、先住猫とは仲良し
グレちゃんは職員から聞いていた通り臆病で難しい子だった。人間にいい思い出がないのか、いまだに夫妻が近づくと逃げたり、威嚇したりしてくる。しかし、猫じゃらしのようなおもちゃが大好きで、見ると目がまんまるになって夢中で遊ぶ元気な猫だという。
「幸いキジにはすぐ懐いて、キジもグレを可愛がってくれています。取っ組み合いや追いかけっこばかりですが、毎日にぎやかです!」
キジちゃん、グレちゃんと暮らすようになってから、夫妻は休みの日はなるべく出かけず家にいるようになったそうだ。
「猫がいるおかげでふと癒やされたり、重い空気が軽くなったり、助けられたりしています。いつもこの子たちが快適に過ごせるように考えるようになりました。他に変化といえば、うちの中は毛だらけになりました(笑)」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)