マニアが愛する廃道、静岡・大崩海岸沿いの旧国道150号 40m崩落した洞門が話題に

マニアに愛された廃道の崩壊がSNS上で大きな注目を集めている。

「緊急事態」とその模様を紹介したのはナツさん(@human_le16)。

土砂の重みに耐えかね崩壊していたのは静岡市駿河区の大崩海岸沿いで、現在は廃道となっている旧国道150号の洞門。その荒涼としたたたずまいと過去に事故が多発したことから廃道マニア、心霊マニアなどの間で全国的に有名だった。

静岡市の発表によると、異変がわかったのは7月6日朝。付近の橋梁工事に当たっていた作業員から山肌が崩れていると通報があり、調査したところ約40mにわたって崩壊している様子が確認されたそうだ。

多くの人に愛された廃道のあえない最期…ナツさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「今までよくあの形を維持できてた方がびっくりだよ。という感想しかない、元焼津市民」

「静岡の大崩海岸か…昔、二回ほど見に行ったことがあるが、まさか崩壊するとは。しかし、斯様な状況を目にすると、やはり海側に海上橋を設置して迂回させるという手法が正しかったことを実感させられる。旧道を復旧させても、このような事態となって事故が発生していた事だろう。」

「昭和の人間には懐かしい思い出がたくさんある道路だから思い出の記憶に緊急事態ですな。」

など数々の驚きの声、惜しむ声が寄せられている。

今回の投稿についてナツさんにお話を聞いたところ、「私はもとより廃道やトンネルなどの土木遺産を巡るのが趣味で、この日は友人を案内するために立ち寄りました。以前よりこちらの洞門には何回も訪れており姿形は記憶しておりましたが、名古屋方面からのトンネルを抜けて見た景色は明らかに今までとは様子が違うというか、そもそも洞門の姿が見えなくなっており、言葉が出ませんでした。このような場所なので崩壊するというのは決して珍しいことではないのですが、遂に来たか…と思いました。今回このような反響を受けて、ビジュアル面での反応も多いと思いますが、この土地の名前を体現した風景には自然の脅威と昔の地名の意義を改めて考えさせられました」ということ。

観光的な価値もあった場所が失われたことは惜しまれるが、崩壊によるけが人がいなかったことは不幸中の幸い。打ち捨てられた施設はもちろん安全点検も行われず、このようにいつ崩壊するかわからない。読者のみなさんも、廃道や廃墟に近づく際はくれぐれもご用心いただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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