「心臓がバクバクしました」炎天下の犬の散歩、絶対やめて!「熱中症で命を落とします」動物愛護センターのボランティアが注意喚起

全国各地で厳しい暑さが続く中、炎天下に犬の散歩をしている飼い主さんたちに向けて、こんな注意喚起の投稿がTwitterで注目を集めました。

「30℃の気温の中買い物で出かけた1時間の間に散歩させられているトイプー、シーズー、茶ラブを見かけ、心臓がバクバクしました。死にますよ?熱中症で命を落とします。ご自身が毛皮を着て這いつくばって木陰もないコンクリートの上をハイハイしてみてくださいよ。想像力を働かせてください。」

投稿したのは「お散歩隊」さん(@osanpo_center)。千葉県動物愛護センター(本所・千葉県富里市)に収容されている譲渡対象となった犬たちの散歩をサポートしているボランティアグループです。今回投稿したお散歩隊の管理者によると、30度と真夏日を記録した日の午後、買い物で外出した時に炎天下で犬を散歩している人たちに出くわしたといいます。

「暑い日差しの中でお散歩させられている子たちを見かけたのは、13時頃から出かけた小一時間のことです。3匹一緒ではなく、それぞれ別々の飼い主さんに連れられていました。その際、どの子もひどいパンティングという口を大きく開けて浅く速い呼吸をしていたんです。見た瞬間、『死んじゃうってば!』と私の心臓がバクバクしました…」

■散歩中の犬の荒い息づかいに要注意! 熱中症かも…!?

こうした荒い息づかいのパンティングは犬が熱中症になったときの症状の一つとのこと。そんな犬たちの様子を見て心配したものの、声を掛ける間もなく飼い主さんたちは足早に通り過ぎて行ってしまったそうです。

さらに夏は道路のアスファルトの温度が60度を超えるほど熱くなることもあるといい、炎天下で動く犬などは要注意だと訴えます。

「飼い主さんが靴を脱ぎ、毛皮を着て裸足でアスファルトなどの上を歩いてみると犬がどれだけ命の危険にさらされているのか、一番分かるのではないかと思います。夏場のお散歩は太陽が出ている日中は避け、朝夕の涼しい時間や地面の熱が下がっている時間帯に行くことです。特に路面温度が上昇して素手では触れられないような時は絶対避けるべき。

また、車やカートで木陰の多い公園に犬を連れて行って散歩するなど、いつもの生活リズムや環境に変化をつけることも大切。それを面倒がって命の危機管理ができないようであれば、家族として犬や猫など動物を迎える資格がないと思います。昭和の時代とは全く違う、殺人的な猛暑となったこの時代ですから…クールベストなどの熱中症防止アイテムも活用するのもおすすめです」

   ◇   ◇

管理者によると、お散歩ボランティアは、同動物愛護センターに収容後、選定を経て譲渡対象になった犬たちの社会化、馴化(じゅんか)をサポートするために開始。以前は外に出ることもなく、収容棟のケージ内にいるしかなかった犬たちを犬らしく、心身ともに健全な状態に近づけられるよう、散歩を通して取り組んでいるそうです。収容棟前のドッグランも「多くの人からのご支援やご厚意を得て建設し寄贈しました」とのこと。

またお散歩ボランティアは、お散歩隊のメンバーのほか、一般の参加者を募っています。毎週金曜日に実施。管理者は「少しでもセンターの現状に触れ、お散歩ボランティアの体験を通して犬や猫についてのさまざまな問題に目を向けて欲しいと考えています」と話してくれました。問い合わせは、Eメールで。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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