酷暑で電気自動車が充電できず 道の駅、急速充電設備に高温異常 お断りの貼り紙に「EVの闇」「夏はどこでも起きそう」
首都圏で35度を超える猛暑日が続く中、電気自動車(EV)を充電する急速充電設備が高温異常を起こしました。
山梨県道志村(どうしむら)にある「道の駅どうし」は7月16日、電気自動車(EV)の充電設備に「機械内高温異常のため充電不可です」「時間が経つと復旧しますが、本日は気温が高く、どれくらい(で復旧する)とは言えません」と貼り紙を掲げました。猛暑で電気自動車が充電ができないという事態に「これはEVの弱点」「暑い夏はどこでも起きそう」「やっぱガソリンしか勝たん」と驚きの声が上がりました。充電設備は果たして復旧したのでしょうか。道の駅どうしに聞きました。
■パネルが熱くて触れないくらい
道の駅どうしは、東京や神奈川から山梨へ訪れるドライバーも訪れる施設。電気自動車(EV)の急速充電設備は約15年前に設けられた初期型で、ハイブリッド車や電気自動車のテスラ、日産リーフのドライバーが利用していくといいます。
ーー急速充電設備に高温異常が出た状況について教えてください。
「高温異常が起きたのは7月16日午後3時台でした。『機械内部の基板温度が異常です』というエラーが出て、パネルが熱くて触れないくらいでした。当日の気温は33度くらいまでいってましたね」
ーー何台も続けて急速充電すると、設備が高温になると聞きました。
「おっしゃる通りで、高温異常が出た時、まさに1台を充電中で、さらに充電待ちの車も2台待っていました。何台も連続で充電すると、熱を持って充電設備が使えなくなることはままあります。
ただ、再起動したり、時間を置いたら復旧するはずなのですが、この日は外気温が高く、設備の放熱がなかなかできそうにありませんでした。設備には屋根も付けており、炎天下に野ざらしというわけではないのですが、復旧の見込みが立たないため、『充電不可』の貼り紙を出しました。こんなことは初めてです」
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EVの命綱と言える充電設備の弱点が明らかになり、「EVの闇」「買うのは厳しいね」「寒さに弱く暑さに弱い」「スマホと一緒なんだ」と嘆く声が上がる一方、「批判ばかりしてもね…」「いろいろ不具合修正して便利になっていくんだから!」とさらなる技術の進歩に期待を寄せる声もありました。
急速充電設備は翌17日には復旧しましたが、道の駅どうしは「夏場は充電設備の不具合が起こり得るので、バッテリー残量に余裕を持ってお越しください」と話していました。
(まいどなニュース・伊藤 大介)