残業するために”ダラダラ仕事をする人”…2人に1人が「会社にいる」と回答 残業したい人の理由とは
みなさんの会社では、残業目当てでサボりながら仕事をしてる人はいますか。全国の従業員数10人以上の企業に勤める20~59歳の会社員の男女300人に調査したところ、半数の人が「残業するためダラダラ仕事をする人がいる」と答えました。また、残業をしたい理由として、「残業代無しでは生活が苦しい」「給料が増えるから」等、金銭的理由が多く挙がったことが分かったそうです。
株式会社識学(東京都品川区)が、「残業に関する調査」と題して2023年6月にインターネットで実施した調査です。
最初に、「あなたの会社には、残業するために”ダラダラ仕事をする人”はいますか」と聞いたところ、49.7%の人が「いる」と答えました。実際に仕事を”しっかりしている”か”ダラダラしている”かは、見る人の主観になりますが、”ダラダラしている”と見えている人は少なくないことがうかがえます。
また、「”残業している人の方が実は稼いでいるのでは”と思うことはありますか」と聞いたところ、「そう思う」と答えた人が65.7%(そう思う:25.0%、まあまあそう思う:40.7%)となりました。
では実際に、「実は残業したい」と思っている人はいるのでしょうか。調査したところ、「残業したくない」と回答した人は77.7%(残業は絶対したくない:21.3%、どちらかというと残業はしたくない:56.3%)でした。一方、「実は残業したい」と回答した人も22.3%(どちらかと言えば残業したい:16.7%、できれば残業したい:5.7%)いる結果に。
また、それぞれ回答した理由について聞いてみると、以下のような声が寄せられ、特に残業したい理由としては業務的な理由は少なく、金銭的な理由が多く挙がったそうです。
【残業をしたい理由】
▽残業代無しでは生活が苦しいから。(56歳男性・営業)
▽お給料が増えるから。(26歳男性・生産 製造)
▽仕事が多いため。(33歳男性・事務 総務)
▽ノルマを達成したいから。(31歳男性・カスタマーサポート)
【残業をしたくない理由】
▽家庭を優先したいから。(29歳女性・カスタマーサポート)
▽心身ともに疲弊するから。(54歳男性・人事 労務)
▽ワークライフバランスを大事にしたい。(49歳男性・研究 開発)
次に、「残業することに対して会社はどのように評価をしていると思いますか」と聞いたところ、「残業の有無では評価されていないと思う」が66.0%と最も高かった一方、「残業している人の方が評価されていると思う」が21.0%、「残業しない人の方が評価されていると思う」が13.0%となりました。
続いて、本人・会社双方にとっての「残業へのイメージ(複数回答)」を聞いてみると、自分にとっては1位「嫌だ」(48.7%)、2位「効率が悪い」(26.0%)、4位「仕事が遅い」(19.7%)と、ネガティブなイメージが多く挙がりましたが、3位「仕事を頑張っている」(20.0%)、5位「責任感がある」(14.7%)と、ポジティブなイメージを持つ人も。
一方、会社にとっても1位「嫌だ」(28.0%)、2位「仕事を頑張っている」(21.7%)、3位「効率が悪い」(21.0%)と続き、残業する姿勢は、本人にとっても会社にとってもポジティブに捉えられる人が少なからずいることが分かったそうです。
では、残業について会社の環境はどうなのでしょうか。定時で帰りやすい環境か聞いたところ、55.0%が「定時で帰りやすい環境」と答え、17.3%は「定時では帰りにくい環境」、27.7%は「どちらとも言えない」と答えました。
また、会社では「ノー残業デー」など、残業に対する対策・施策が行われているか聞いたところ、88.0%が「行われていない」と回答。「行われている」(12.0%)と回答した人に、具体的な対策・施策を聞いてみたところ、ほとんどが「ノー残業デー」の施策で、他に「パソコンを強制的にシャットダウン」、「電気が消える」などが挙がりました。
最後に、残業を減らすために職場へ求めるものを聞いたところ、「必要のない業務をさせない」(37.3%)、「残業をしない雰囲気づくり」(32.0%)、「人員を増やす」(27.7%)などに回答が集まりました。