信号無視、交差点内で蛇行運転、全員ノーヘル? ドラレコは見た、悪質極まりない電動キックボードの集団危険走行
東京都中央区で、3台の電動キックボードが赤信号にもかからわず交差点に進入、そのまま走り去ったとしたとして、目撃者がドライブレコーダーの映像をツイッターに投稿しました。運転しているのは男性とみられ、3人ともノーヘルとみられます。危険極まりない走行にSNSでは怒りの声が上がっています。
交差点で信号待ちをしていたTwitterユーザーのたく(@tna8c)さん。車の両側から電動キックボードが現れます。Tシャツ、短パン姿の若い男性が映っており、少し遅れて右側からもう一台。3人はヘルメットを着用していないようで、信号を無視して直進。映像では交差点の中で蛇行運転しているように見受けられます。
たくさんがこの動画を「ほんとに迷惑だった」と投稿すると、「LUUP珍走団まで来たか」「だからあれほど免許持たせろと…」「これ接触したら自動車のせいになるのかなぁ」「ただの暴走族じゃん」「こんなの事故っても全部自己責任でしょ」などの声が上がっています。
たくさんによると、現場は東京都中央区の江戸橋一丁目交差点で時間は7月18日午前3時半ごろでした。電動キックボードの危険走行を間近で見たのは初めてでした。
■危険走行、続々報告
2023年7月から改正道路交通法の一部が施行され、特定小型原動機付自転車という種別が追加。条件を満たした電動キックボードは16歳以上であれば免許なしで運転ができ、ヘルメットも「努力義務」となっています。しかし、電動キックボードによる危険走行がインターネット上で多数報告されています。
電動キックボードが衝突した際の頭部にかかる衝撃を測定した一般社団法人日本自動車連盟(JAF)は、実験結果をウェブサイトに公開しています。ダミー人形を乗せた電動キックボードを時速20kmで牽引し、静止している自動車に衝突させ、自動車との一次衝突と二次衝突のHIC値を計測しました。HIC値は衝突や落下などの衝撃による脳や頭蓋骨への損傷程度を表す数値で、HIC1000を超えると脳傷害の可能性があり、HIC3000を超えると非常に高い確率で重篤な傷害が発生するといいます。
その結果、一次衝突は電動キックボードのメインフレームや人の腕が先に自動車とぶつかったことでHIC値は低い結果となりました。しかしヘルメット非着用のとき、二次衝突のHIC値は6346.3と非常に高くなり、頭蓋骨骨折や脳損傷、死亡のリスクが高い結果となりました。頭部を保護するヘルメットはとても重要な役割があることがあらためて示されました。JAFは「免許なしで運転できるからこそ、ひとりひとりが交通ルールやマナーを守り、思いやりの心をもった運転を心がけましょう」と呼びかけています。
電動キックボードをめぐっては、一部利用者の悪質な走行が問題視され、事故も相次いでいます。「原動機付自転車、電動バイク、電動キックボード、自転車 これらの明確な違いというものをしっかり考えていくことが重要。手軽さを追い求め、安全性をトレードオフしてしまっては元も子もないと考えます」とたくさんは話しています。
(まいどなニュース・竹内 章)