自分でスイッチを押してシャワーを浴びる賢いゾウ…どうやって覚えた? 神戸の動物園、実は甘~い秘策がありました

「ゾウさん水浴びしてる!」

「いっしょに浴びたい!!」

「…え、鼻でスイッチ押してる??」

連日の猛烈な暑さにバテ気味の人間たちを横目に、気持ち良さそうに水浴びしているのは神戸市立王子動物園のゾウ、マック(31歳オス)とズゼ(33歳メス)。大木のような支柱のてっぺんにある日除け部分から流れ落ちる水を頭から浴びたり、鼻にためて体にかけたり。水が止まると長い鼻の先を支柱の四角い枠に「トントン」。するとまた水が出るのです。

ゾウが自分でスイッチを押してシャワーを出す、という事実を目の当たりにし、見守る人たちからは「賢すぎる」といった絶賛とともに、「どうやって覚えたの?」と驚きの声が上がります。

このシャワー付き日除けは2012年7月に完成しました。当時の公式サイトでは、飼育員の操作で時間を決めてシャワーを出すと、マックとズゼがうれしそうに水浴びしていることを報告。「支柱部分には、ゾウが鼻で押せるスイッチもあり、いずれは好きな時に自分でシャワーを出して水浴びする様子が見られるようになる計画です」とありました。

その計画通り、今では2頭とも当たり前のように鼻先でスイッチを押していますが、一体どうやって覚えたのでしょう。同園に聞いてみると、「ズゼは案外すぐに自分でスイッチを押すようになったんです。大好物の『あんこ』をスイッチの部分に塗っておき、そこに鼻が当たるとシャワーが出る、と分かったんですね。マックの方はもう少し時間がかかりました」とのことでした。

当時のゾウの運動場には日陰になるところがほとんどなく、真夏になるとゾウがわずかな日陰を求めて隅っこへ行ってしまいがちだったため、日除けとシャワーを設置することで飼育環境を改善するとともに、来園者にとっては、暑い中、気持ち良さそうに水浴びするゾウの様子を楽しめるようになったのです。  

厳しい暑さが続く中、夏休みに入った子どもたちが多く訪れている同園。動物によっては寝室と展示場の行き来を自由にしたり、早めに収容したりするなどの暑さ対策が行われています。

同園では、「夏休み期間中ならではのイベントや、自由研究の相談コーナーもあります。暑さ対策をして夏の動物園をお楽しみください」と呼び掛けています。

(まいどなニュース特約・茶良野 くま子)

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