突然死の子猫を必死に起こそうとする父猫に号泣 「胸が締めつけられる思い」「涙が止まりません」
虹の橋を渡った子猫と”最期のお別れ”をする父猫の姿を映す動画に涙する人たちが続出し、YouTubeで話題になりました。再生回数は105万回を超えています。
動画を公開したのは、父猫でアメリカンカールのもすけくん(2歳2カ月)ファミリーをYouTubeで紹介している、飼い主のもすけ姉さん。今年4月7日、もすけくんの娘めいちゃんがわずか3カ月でこの世を去りました。突然死でした。
動画にはめいちゃんの誕生から死までの経緯やその様子などが映し出されています。めいちゃんと”最期のお別れ”をするもすけくんと母猫たんこちゃん(アメリカンカール・1歳9カ月)たち、もすけ姉さん家族に号泣する人たちから「ユーチューブでこんなに号泣したのは初めて」「家族の皆様の気持ちを考えると、胸が締めつけられる思いです」「最後に寝ている姿がとても穏やかな表情でめいちゃんは沢山幸せだったんだなと思いました」などと、たくさんのコメントが寄せられました。また、もすけくんが目を閉じるめいちゃんを起こそうとするシーンに「涙が止まりません」との声も上がっています。
■この世を去った子猫 心肺停止で産まれたが、飼い主の心肺蘇生で産声を上げた
そんなめいちゃんとの悲しい別れをYouTubeで報告したのは、めいちゃんが死んでから3カ月過ぎた7月15日。もす姉さんはめいちゃんの死をずっと受け入れられず、言葉や映像で形にしてしまうことが怖くてずっと先延ばしにしていたとのこと。ようやく心の整理がついて、今回公開したそうです。そして、めいちゃんのことをこう振り返ります。
「めいは産まれた時心肺停止で、普通の赤ちゃんの約半分の60グラムでの誕生でした。私の父が必死で心臓マッサージと人工呼吸など心肺蘇生をしました。それが成功して産声を上げたときの感動は今でも鮮明に覚えています。それからしっかりと母乳を飲み、元気にスクスク育ってくれていたんです。
また少し気が強いところがあって、動くものには向かっていくそんな元気な子。でも甘えん坊で、両親に溺愛されたのもあり、ずっとパパかママのところにいましたね。うまく『にゃー』って鳴けずに『アーアー』って鳴いてたのがかわいかったです」
順調に成長していたことから安心していたというもす姉さんでしたが、めいちゃんが生後99日目の時、別れは突然やって来ました。それはもす姉さんが仕事から帰宅した時のことです。いつもお迎えに出てくるもすけくんたちの中にめいちゃんがいませんでした。
「いつも迎えに出てくる猫たちの中にめいがおらず不思議に思いました。部屋に行くとお気に入りのハンモックで寝てるめいが…何だ寝てるのか、と思い寝顔を見たら、息をしてなかったんです。急に心臓がバクバクして頭が真っ白になりそうでした。でも何かできるのは私だけ、そう思い心肺蘇生を試みました。抱きかかえるとやはり心臓も動いてなく、人工呼吸するもめいの口はすでに体温がなくなりつつあり…それでも懸命に蘇生を試みましたが息を吹き返すことありませんでした」
■死因は心臓のトラブル? 獣医「もともと心臓が弱かったかもしれない…」
その後、息をしていないめいちゃんを病院に連れて行ったというもす姉さん。死因について獣医からこう告げられたといいます。
「猫の突然死の多くは心臓のトラブルのことが多いです。めいちゃんの亡くなっていた状況から考えて、心臓に何かが起こったと推測できます。生後3カ月くらいでそうなることは、ややまれであるとはいえあり得ること。もしかすると産まれた時の状況から考えて、もともと心臓が弱かったのかもしれませんね…どの猫にも起こりうることなので自分を責めないでください」
また突然死の正確な原因を知るためには「解剖するしかない」とも言われのですが、もす姉さん家族は安らかな顔をしているめいちゃんにメスを入れるのは望まなかったとのこと。そして…帰宅後、家族全員で”最期のお別れ”の時を迎えました。静かに目を閉じるめいちゃんに寄り添うたんこちゃん、ずっと起こそうとするもすけくん…もす姉さんたちはふたりの姿に涙が止まらなかったそうです。
「もすけとたんこたちの様子を見て猫にも本当に家族愛があるんだって思いました。もすけはめいが一番愛用していたおもちゃをめいのそばに持ってきて『起きて一緒に遊ぼう』って言っているようにも感じたり。きょうだい猫たちは、いつもと違う雰囲気を感じてはいたと思います。遊んでくれないめいに『シャー』したりしてました…」
■子猫が命の尊さ、生きていることへの感謝を教えてくれた
めいちゃんとお別れをしてから3カ月過ぎた今、もす姉さんはめいちゃんへの思いをこう話してくれました。
「めいは産まれた時に命の尊さを教えてくれました。だからこそ、名前を『めい(命)』と付けたんです。めいが亡くなったあと、もすけたちと顔を合わせるたびに『今日も生きていてくれた』といつも感謝しています。生きてることは当たり前のことではないこと、『生きてる』ことへの大切さ、感謝をめいは最後に教えてくれたんだなと思います」
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もす姉さん家族は動物を飼い、繁殖させるにあたって、もすけくんたちやチワワの先住犬ナッツくんの身に何かあった時のためにと心臓マッサージと人工呼吸といった蘇生法など飼育に関わる知識をいろいろ学んでいるとのこと。運営するYouTubeチャンネル「そり耳ネコもすけのパパ物語」では、猫のお父さんもすけくんをはじめ、お母さんたんこちゃん、子どもの白黒ハチワレこころちゃんとキジトラっぽいつむぎちゃん(7カ月)たちが仲良く生活するほのぼのした日常を紹介しています。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)