暑い~…橋の継ぎ目も高温で大きくなってギッチギチに!? 驚きの画像に「水かけたら戻るんか?」「さらに暑くなったらどうなるの」の声

ギラギラ太陽が照りつけ、セミがミンミン鳴く季節。鉄道やアスファルトも暑さで歪んでしまいそうですね。土木技師の卍山 ギリー【土木系ゲーム実況者】さん(@GhillieManzan)がツイッターに投稿した、そんなことを思わせる画像が話題になりました。

「暑すぎるから橋の繋ぎ目の温度変化で隙間の大きさ変わる部分見に行くか~って思ったら想像よりミッチミチになってて笑っちゃったな」

確かに、橋の繋ぎ目がピッタリくっついています。とろけちゃったのでしょうか。土木技師の卍山 ギリーさんにお話を聞きました。

ーー何という部品なのですか。

「名前は『エキスパンションジョイント』や『伸縮継手』と呼ばれることが多いです。大きさが変わる隙間に追随するための部材全般のことを指しますので、画像のようなギザギザのものでなくてもそのように呼ばれます。『フィンガージョイント』でも伝わるとは思いますが、このギザギザの形をした物全般のことを言うので、もう少し広い意味合いの言葉かと思います。木材の合板を作る際にもフィンガージョイントでくっつけたりします。超厳密にいえば『フィンガージョイントタイプのエキスパンションジョイント』ということになるのですが、どれが間違っているとかはないので皆さん好きに呼んでいます」

ーー橋のつなぎ目は気温によって伸び縮みするのですか。

「橋の継ぎ目は気温によって大きさが変わります。しかし、この画像の『継ぎ目の部品』の大きさが変わっているわけではありません。実は、ほぼ全ての物体は温度によって本当に微妙ですが大きさが変わっています。本当に微妙な差なのですが、橋という巨大な物体になると、そのほんの少しが積もり積もって数センチの大きさの違いになってきます。その大きさの違いをここのギザギザの部分で吸収しているという仕組みです」

ーーこれで最大限伸びている感じでしょうか。

「本来、継ぎ目の部分はある程度隙間がある状態です。むしろ最大限伸びたとしても画像のようにガッチリ組み合ってしまうことはあまりないと思います。これ以上気温が上がると更に橋は伸びようとしますので、橋の両側の地面を押しのけようとする力が働くことになります。これで落橋するかどうかまでは分かりませんが、橋にとって良い状態ではないと思います」

ーー隙間がないとどうなるのですか。

「ガイドラインを見ると、維持管理の部分で土砂詰まりも見ているようなので、適宜点検清掃を行っているのではないかと思います」

画像を見た人からは、

「これ、更に暑くなったら曲がっちゃったりしそうで怖い…」

「重たいクルマがばんばん通るのに耐えてくれる繋ぎ目君に感謝せんと」

「真冬の写真と報告が今から楽しみです」

「水かけたら戻るんかなコレ」

という反響があり、「いいね」は6.9万件にもなりました。

継ぎ目自体の大きさは変わらないのですが、気温に合わせて隙間が空いたりピッタリくっついたりする継ぎ目。普段何気なく通っている橋にもこんな工夫が凝らされているのですね。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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