【物価高騰の今だから】「かさまし食材」が家計をお助け! 節約&おいしくボリュームいっぱい作るコツ
食品をはじめとした物価の高騰や、節約志向の高まりによって食費を見直そうと考えている方もいるのではないでしょうか。食費を節約しようとすると、量を減らしたり、価格の安い食材を優先したりするため、物足りなさを感じたり、マンネリを感じたりしてしまうことも多いようです。では、おいしさやボリュームを保ちながらも節約できる方法とはどんなものがあるのでしょうか。
食費の節約には、「なるべく自炊をする」「食べきれる分だけ買う」などの方法がありますが、調理方法に目を向けた節約術を考えるのも重要です。
無理なく節約を続けるためには、満足度の高い食事であることも必要不可欠です。実は、食材選びや調理方法を工夫することにより、おいしさやボリュームを保ちながら節約を叶えることができます。今からできる節約調理のアイディアを4つご紹介します。
■1.家にある食材から献立を考える
まずは自宅にある食材でどんなものが作れそうか、考えてみましょう。食材の在庫を把握せずに、献立から先に決めてしまうと、必要なものだけを買うつもりが不要なものまで購入してしまうこともあります。
冷蔵庫の中だけではなく、冷凍庫、パントリーなどにある食材の在庫まで確認してみましょう。傷んできている食品はないか、賞味期限が切れそうな調味料はないか、買ったきり食べるのを忘れていた食品はないか、といったことも一緒に確認することができます。こうすることで余分に買うことも減るため、家計的にも助かりますし、食品ロスの削減にもつながります。
■2.「かさまし食材」で節約調理
節約を意識しながらもボリューム感のある献立に仕上げるためには、「かさまし食材」での調理は必須。食材の買い出しの際には価格の安い食材を中心に購入し、献立に組み込んでいくようにしましょう。豆苗、きのこ類などは比較的安価で価格も安定していて、もやし、厚揚げ、豚こま肉、鶏肉、キャベツ、白菜、大根などの食材はボリュームを出しやすいため、かさましにおすすめです。
また、旬の食材やたまねぎ、にんじん、じゃがいもなどといった常備野菜、乾物、缶詰などのストック食材もかさましにはピッタリ。旬の食材は栄養価が高く、価格も手頃になります。
切り干し大根やひじきなどの乾物にはカリウムやカルシウムなどのミネラル類が含まれ、ツナ缶やいわし缶などの缶詰にはたんぱく質、DHAやEPAなども含まれます。これらの乾物や缶詰を使うとうま味や食べ応えがアップし、栄養(※)もプラスすることができます。
(※)ここでいう栄養は、カリウムやカルシウムといったミネラルをはじめ、たんぱく質、DHA、EPAを指します。
■3.作り置きで効率よく節約
スーパーなどでまとめ買いをしたら、作り置きおかずを一度に作ってしまうのも良い方法です。作り置きおかずを作る際のポイントは、傷みやすい食材や調理に手間がかかる食材を中心に作り置きをすること。傷みやすい食材は早めに調理したほうが安全においしく味わえます。
また、調理に手間がかかる食材は忙しいと後回しにしがちになり、気づいたときには傷んでいた…ということにもなりかねません。
一度に作り置きおかずを作ることで食品ロスを防ぐだけでなく、時間的効率も良く、水道光熱費の削減にもつながります。
■4.料理のレパートリーがマンネリ化したときは
節約のために食材を選ぶと、料理のレパートリーがマンネリ化してしまうこともあります。そのようなときは、うま味のある食材や調味料を料理のベースやアクセントに活用してみましょう。淡白な味の食材やマンネリ化している料理でも味わいに奥行きのある料理に変身させることができます。
おすすめなのは、かつお節やかつおだしを料理にプラスすることです。かつお節やかつおだしはうま味が強く、三大うま味成分のひとつであるイノシン酸が含まれているのでどんな食材とも相性が良いのが特徴です。特に、白菜やブロッコリー、トマトにはグルタミン酸といううま味成分が含まれており、かつお節と組み合わせることで抜群のおいしさに!うま味の相乗効果をねらうことができます。また、これらの食材は旬を迎えると比較的安価になりやすいため、季節に合わせて取り入れることで節約にもつながります。
作り置きおかずに飽きてしまった場合にもかつお節が大活躍!かつお節をひとふりするだけで風味やうま味が加わり、最後までおいしく食べられます。
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献立の考え方や節約食材の活用、そしてうま味を生かした調理法により、おいしさやボリュームは保ちながらも節約を叶えることができます。今日から実践できる方法も多くあるため、ぜひ日々の食事づくりに生かしてみてはいかがでしょうか。
【監修】伊藤祥子/管理栄養士
総合病院で給食管理、栄養指導などに従事。フリーランスへ転身後、レシピ開発、コラム執筆、メディア出演など管理栄養士として幅広く活動中。自らの子育てを機に幼児ママ向けのサービスを発足。 「育脳ごはん」と「キッチン育児」の独自メソッドで育児不安の解消をサポートしながら、ママが輝ける社会作りにも挑戦している。
(まいどなニュース/ヤマキ・かつお節プラス)