「予算はどれくらい必要ですか」「そんなことはあらかじめ計算しておかないと」 私が出会った残念な住宅営業担当者たち
「一生に一度の買い物だから、信頼できる会社、信頼できる営業から買いたい」と思っていたのに、なんでこんな最悪な営業ばかりに当たっちゃったのだろう……。家を建てようと決意したものの、ガッカリ&腹立ち営業担当者に立て続けて出会ってしまったAさん(関東在住、30代、共働き)。数々の残念な経験を経て、最終的には「残念な営業担当者」を回避する神ワザ(?)にたどり着いたそうです。
■遅刻にリスケ、コロナなんて嘘なんじゃないの!?
Aさんが注文住宅建築を決心したのはコロナ禍直前、今は介護施設で余生を過ごす祖父母の住んでいた家を相続することになったことがきっかけでした。古い木造住宅を撤去しても、土地代がかからないのは予算を組むうえで大きなアドバンテージになります。
Aさん夫婦はさっそく地元でも規模の大きな住宅展示場に足を運ぶことから「家づくりのパートナー探し」をスタートしました。
ところが、Aさんは次々に「最悪な住宅営業担当」に当たってしまいます……。
◇ ◇
住宅展示場で最初に足を運んだのは、テレビCMでも名前をよく目にする大手ハウスメーカーB社。この担当B氏は「まともにスケジュールが組めない担当」でした。
住宅展示場の案内時は愛想もよく、説明もわかりやすくてパンフレットも気に入ったため、」さっそく図面作成と見積り打ち合わせをすることに。ところが現地での待ち合わせに1時間も遅刻!しかも連絡が付いたのは「もうすぐ着きます」というタイミング……。しかも、次に自宅で図面と見積りを提出する段階では直前になって「すみません、コロナで行けなくなっちゃって」とドタキャン。
「本当にコロナ??」と疑いたくなってしまったAさん、B社への見積り依頼は取り下げることにしました。
■正直と失礼の勘違い……ズケズケ言われて傷ついてしまう
次に打ち合わせをしたのは住宅展示場で声を掛けられたC社。きびきびとした話しぶりの担当のC氏はとにかく行動が早く、その点は好印象だったそうです。しかし自宅での打ち合わせでは次々と違和感が……。
「まずは色々なハウスメーカーさんの特徴を知りたいと思って」と言えば→「なるほど。まだその段階でしたか」
「予算は正直なところ、どれくらい必要なのか知りたいです」と言えば→「そんなことはあらかじめ計算しておかないと。失敗しますよ、家づくり」
…正直なことと、失礼なことをズケズケ言うの違います。結局、見積り依頼は中止し、お引き取りいただくことに。
■何を聞いても困った顔。もう全部お客様問い合わせ窓口でいいのでは??
B社、C社の失敗に懲りて、次の地元中堅工務店のD社オープンハウスでは、グイグイくる自信がありそうな営業さんは避け、優しそうな若手営業・Dさんと名刺を交換してみたAさん。
Dさんは日時の約束はきちんと守り、話を聞く時もニコニコ相槌を打ってくれます。不愉快になることもなく、オープンハウスで実際に建てる家をイメージしやすかったこともあり「今回こそ間取り相談から先に進みそう……!」と期待していたそうです。
しかし、実際に細かい見積りと間取り設計を打ち合わせする段階になると印象は一変。何を聞いても「う~んそういう話はあまり聞かないです」「……わからないですけどたぶんそうだと思います」「いや、細かいことは全部契約後に設計士と打ち合わせになるので……」とのらりくらり。営業担当に聞くよりも、工務店の「お客様問い合わせ窓口」に直接連絡したほうが親身に答えてくれそうな感じです。
これでは家が建つ前にこっちの神経が持たない、とまた振り出しに戻すことになりました。
■結局Aさんがとった「担当営業の見つけ方」とは
3人立て続けに「最悪!」な営業担当が続いたAさん。最終的にどうやって相性がいいと思える営業担当を見つけたのでしょうか。
「手当たり次第に住宅展示場を回るのをやめました(笑)」
事前にこのエリアで新築工事を請け負っている会社を調べるため、休日に周辺をドライブしながら建築工事中の立て看板や防護シートに書いてある社名をチェック。その後、その会社のホームページを見て、工法やデザインに興味を持ったら「採用ページ」を読みました。
「採用ページには、だいたいその会社の『エース級』社員が出ているんですよね。『ホームページに紹介されていた〇〇さんにぜひご担当いただきたくて』って問い合わせをしたら、快く紹介してもらえました。読み通り、時間と依頼をきちんと守って、こちらの気持ちを尊重してくれる優秀な営業さんでした。ちょっと手間はかかりましたけど、満足です!」
全国レベルの大手ハウスメーカーではなかなか無理かもしれませんが、あなたがもし最悪な営業担当で困っているのだったら…使えるワザかもしれませんね!
(まいどなニュース特約・中瀬 えみ)