4色のインキを練り上げ…1分弱でレインボーカラー誕生!「印刷博物館」の投稿動画に「お見事」

 「赤」「黄」「青」「白」の4色のインキをローラーで混ぜ合わせ、わずか1分弱で、虹色のグラデーションカラーを練り上げる動画がtwitterで注目を集めました。またたく間にレインボーカラーが生み出されていく様子は魔法のようです!

 「7月16日は『#虹の日』インキで虹色のグラデーションを作っている様子です」というひと言とともにツイートしたのは「印刷博物館(東京都文京区)印刷工房 Printing House」(@insatsukoubou)の公式アカウントです。

 今回話題になった動画は上記工房内で「活版印刷」に使用するインキを練り上げていく様子が映されています。「活版印刷」とは「活字」と呼ばれる、凹凸のある鉛などでできた角柱を組み合わせ、その表面に塗ったインキを紙に転写する印刷方法です。

「お見事です」

「凄いな、プロのお仕事だと思います。」

「色の並べ方とかに意味があるんだろうけど、意味がわからなくて『すごっ!!!』しか出てこない」

 鮮やかな「虹色」に魅了された人たちから賛辞の声が届いています。同館の広報担当者に詳しい話をお聞きしました。

■インキは「赤色」と「青色」と「黄色」を混ぜることで「虹色」を作れる では「白色」を加える理由は…!?

--あっという間に「虹色」が練り上がりました。

こちらは「練り台」と呼んでいる台の上で、活版印刷用のインキを載せてローラーで練っているところです。インキは「赤色」と「青色」と「黄色」を混ぜることで1分足らずで虹色を作ることができます。

--3色を台の上に置く位置や分量はバラバラですね。

各色を置く位置や分量は、練り上げた際に最も美しい虹色になるようカンで配置しています。

--動画では「白色」もプラスされています。なぜですか?

白は混ぜなくても虹色になるのですが、加えた方がより柔らかい、優しい印象のグラデーションカラーに仕上がりますので加えました。

■今までで一番の反響…「ローラーでインキを練り上げる音が好き」という「音」に注目したコメントも!

--投稿に大きな反響がありました。

今までで一番の反響です。ローラーでインキを練る動画はもともと人気があったのですがこんなにも大きく拡散したのは初めてで驚いていますし、いくつも感想をいただけたことも感謝しています。「インクをローラーでニチニチする音好きだな~」というコメントは動画を見るだけでなく、音もちゃんと聞いてくださっているのだな、とうれしくなりました。

■工房はガラス張り、運が良ければインキを練っているところを見れるかも

 同担当者は「館内の印刷工房はガラス張りで、中の作業を見ることができる動態型の展示室なので、運が良ければ外からインキを練っているところを見れるかもしれません」といい、また、活版印刷のワークショップも定期的に開催しているとのことで(※要予約)「活版印刷は手間のかかる作業ですが、味わいのある印刷物に仕上がるのを楽しまれる方も多いです」(同担当者)と話しています。

 さらに同工房は「夏休み体験教室」として「活版印刷」、「中綴じ製本」「製本加工」、「平版印刷」のいずれかの体験を選べるワークショップ(※小学生以上対象、要予約)を8月に開催する予定とのこと。興味のある方は同館HPをチェックしてみてくださいね。

【印刷博物館】

2020年で開館20周年を迎えた古今東西の印刷物や活字、道具、機械など約7万点を所蔵する博物館。1000年以上前に印刷された現存する世界最古の印刷物とされる「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)」や1455年頃に西洋式活版印刷術の祖ヨハン・グーテンベルク(ドイツ)が印刷した「グーテンベルク聖書」の一部といった貴重な資料、約300点を常設展示中。所在地は東京都文京区水道1-3-3 「トッパン小石川本社ビル」内

(まいどなニュース特約・山本 明)

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