冷凍食品入りのお弁当に、中2息子「ねぇ、そろそろお弁当本気出してくれない?」 ちょっと待って!それ「手抜き」じゃないですから!
毎日のお弁当作り。まさか素麺を入れるわけにもいかず、本当にお弁当作りは大変ですね。山﨑さん。(@yama_zaki_san_)のお弁当に関する投稿がTwitter(現X)で注目を集めました。
「息子『ねぇ、そろそろお弁当本気出してくれない?周りの友達みんなめちゃくちゃ美味しそうなんだよ。冷凍食品使ってるの多分俺だけなんだよ』と言われた。
私『お願いします。同じクラスのお母様方、もしコレ見ていたら、そろそろお弁当手抜きにして下さい。冷凍食品使って下さい。頼みます』」
万バズをしたこのツイートを息子さんに見せたら、
「息子「は?どゆこと?」
(引リツなど見る)
息子『ちょwwwwwwこれじゃ俺マジ何の感謝もしてないみたいじゃんwww Twitter怖ぇ~!でも確かに言い過ぎたわ、ごめん。このリプにある牛カルビ食べたいから買ってwwww」
という話になったそうです。
そのリプ欄には、
「子供の時のお弁当はほぼ冷食でした!そのおかげで、母の味=冷食の味で、いつでも手軽に思い出の味を確かめることができます!」
「うちは母子家庭で三兄弟だったから、高校の弁当ははっきり言って簡単な弁当でした!今22歳なりましたけど、世界で一番美味しい弁当はママの弁当だと思ってます!」
「他の人のお弁当って美味しそうに見えるし、息子くんが思い込んでるだけかも。他の子のお弁当も冷凍食品使ってると思うなぁ。今の冷凍食品は保冷剤としても優秀だし」
など、たくさんのリプライが寄せられ大にぎわい!「いいね」は5.4万件にもなりました。
■お弁当に冷食を使うと、何となく引け目を感じる?
山﨑さん。にお話を聞きました。
ーーお弁当に冷食を使うと、何となく引け目を感じますか。
「そうですね。やはり手作りの方が我が子は喜ぶので、冷食が多くなると申し訳なく感じていました。普段は晩御飯の残り物も使います。自分の怠慢を自虐的にツイートしたので、まさかの反応に驚きました」
ーー冷凍食品を使うお母さんは少ないのでしょうか。
「確認はしていませんが、冷食がゼロだとは私も思っていません。ただTwitter等に毎朝のお弁当を投稿されてる方々を見ると、とても豪華で素敵です。もっと彩りや詰め方などを工夫しようと思いました」
ーー最近、冷食も充実していると聞きますが。
「とても充実していると思いますが、あまり試したことが無いので私も教えて欲しいくらいです。息子が美味しかったと言ったのは『レモンとバジルのチキン香り揚げ』です」
ーー息子さんは自分で作る気はないのですか。
「中学2年生なのですが、息子本人は全く作る気はありません。賛否両論あると思いますが、子供の性別問わず、義務教育の期間は親が作るのが当たり前だと思っていました。公立中に進学していたら給食があったわけですから。もちろん、お弁当を作れないご家庭を非難するわけではありません」
手軽で便利な冷凍食品、お弁当に使ってもいいのでしょうか。管理栄養士のスナックしおじゅんさん(@siosiojunjun)は、
「おかずの全部に冷凍食品使うこともある管理栄養士がここにいますよ。栄養取れれば冷凍か手作りかなんてどっちでもいい派です」
と引用リツイートしました。
■冷凍食品には、食中毒を防ぐメリットがある
スナックしおじゅんさんにも、お話を聞きました。
ーー冷凍食品を使うのは手抜きなのでしょうか。
「もとのツイートによると、冷凍食品を使うことは手抜きであり、手作りのお弁当(本気)を出せ、というお話でした。『手作り至上主義』が根底にあるのかなと思いました」
ーー野菜は解凍するとしなっとなりませんか。
「ブロッコリーなどの野菜は浅めにレンジで加熱した後に、水分を飛ばすためにトースターで焼くといいでしょう。チンしたブロッコリーをアルミカップに入れ、とろけるチーズとマヨネーズをトッピングしてトースターで1~2分焼くと美味しいです。インゲンやほうれん草も、浅く加熱してごま油やバターをひいたフライパンで軽くソテーすると美味しいです」
ーー食中毒を防ぐメリットもあるのですか。
「冷凍食品は厳格な食品衛生基準(HACCP)の中で大量生産されております。自宅のキッチンで調理するよりも食中毒のリスクが少ないと言えます。自宅でのお弁当作りにおいて注意が必要なのは、加熱調理後にカットしたり、素手で調理後の料理を触ったりして詰め込む時などです。HACCPほどの管理ではなくても、自宅キッチンでHACCPを意識した調理をすることは可能です」
ーー冷食の使い方や選び方のコツがあれば教えてください。
「ここでは衛生的な詰め方についてお話します。食中毒予防の3原則は『菌をつけない、増やさない、殺す』です。冷凍食品であっても手作りであっても、持ち運ぶ時間の中で『増やさない』ことが大切です。菌は水分を好むので、温かいものはしっかりと冷まして、水蒸気による水分が出ないようにして詰めます。ほうれん草など野菜の水分が多いものは炒めて水分を飛ばすか、しっかり絞る。洗ったミニトマトは、へたを取ってキッチンペーパーで水分をしっかりふき取るなど、ちょっとした手間が大切です。また、子どものお弁当には小さなカップゼリーを冷凍しておかずの隣に埋め込んだりします。おかずが適度に冷やされて、食べる頃には溶けています。これも『増やさない』ための工夫です」
美味しくて、時短にも大活躍してくれる冷凍食品。上手に使いこなしたいですね!
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)