男子校の部活動、女子マネがほしい!→お母さんが女子マネ務める「ババマネ」が爆誕!?
夏は子どもの部活の試合が増える時期ですよね。猛暑日の試合は熱中症や怪我などが心配な保護者も多いでしょう。学校によっては足りない手を補うために、保護者が部活動を手厚く支援する場合も。男子校では女子マネージャーの代わりをする保護者を「ババマネ」と呼ぶケースもあるようです。
■男子校に通う息子が部活で怪我をした…
K子さん(東京都在住、40代、主婦)の息子(15歳)は男子校に通っています。中学から続けているバスケ部に入部し、充実した学校生活を送っている息子ですが、ある日部活中に小指を骨折してしまいました。
学校から連絡が入り、慌てて学校に駆けつけたK子さん。そのまま先生と一緒に病院へ行き、息子の診察を終えてタクシーで帰宅します。その間に先生と息子から怪我の経緯を聞いたK子さんは、部活の安全性について考え込んでしまいました。
■マネージャーがいない部活は先生がキャパオーバー気味
というのも、バスケ部にはマネージャーがいなかったからです。部活のこまごまとした雑務は主に先生が行い、そのサポートを部員たちが順番で担当しているとのこと。今回の怪我は、先生が雑務をして活動中の生徒から目を離したすきに起こりました。運動部なので怪我をする可能性はつきまとうものの、先生が生徒指導に専念できる環境ならば、怪我のリスクを下げられるのではないかとK子さんは思いました。
息子と病院に行く際も、副顧問が別件で校外に出ていたため、部活は中断されてしまいました。教員不足のニュースを見ますが、息子の学校も例外ではないのかもしれません。
■ついに立ち上がった保護者一同によりババマネ出現!
帰宅後、学校の部活について息子に詳しく聞くK子さん。「男子校の部活はマネージャーがいないの?」と聞くと、少ないけれどマネージャーがいる部活もあるとのこと。「マネージャーがいる部活はお茶の用意や片づけをしてくれるから羨ましい」と息子は言います。
猛暑の季節、とくに運動部は熱中症が心配です。顧問の先生も一生懸命指導してくれますが、キャパオーバーなのは目に見えてわかります。そこで、K子さんは立ち上がる決意をしました。息子を通じて保護者の連絡先を聞き、有志を募ってマネージャー的な支援をボランティアで始めたのです。名付けて「ババマネ」。顧問の先生と連携をとり、ババマネは飲み物の用意などの熱中症対策、試合時の場所取りと子どもたちの荷物管理などを受け持つことになりました。
■保護者はどこまで部活のフォローをするべきか問題
しかし、スムーズに事が運んだわけではありません。働いている保護者は多く、手伝いに反発する意見もありました。K子さんが「有志なので」と説明しても「自分たちだけ何もしないのは心苦しい」と無理しようとする保護者も。今までノータッチだった保護者の活動支援活動をまとまめる大変さを痛感するK子さん。「共学なら女子マネージャーがやってくれたのかな…」と思うのでした。
マネージャー業務に限らず、今は学校の部活動をどこまでするべきか、外部委託案も含めて問題提起されています。また、共学だから部活にマネージャーがいるとは限らず、部活や学校によって状況はバラバラです。車社会の地域では保護者の送迎が当たり前になっている部活もあります。保護者が部活動に参加しているケースとして、下記のようなコメントも寄せられました。
▽サッカー部
顧問の先生はサッカー未経験なので、毎月部費を出してコーチを雇っています。習い事並みに出費は多いけど、外注しているので安心を買っていると思っています。
▽ラクロス部
顧問はいるけどラクロス未経験、名前だけ顧問なので、遠征試合の時は保護者で監視に行っています。保護者間でLINEグループをつくり、連携しています。
▽ダンス部
うちの学校は顧問が用事で部活に出れないときは部活自体がお休みというルールがある。直接指導ができない先生でも監督者・責任者不在の活動はダメ。不測の事態が起こるのが、子どもたちだと思っている。
◇ ◇
部活への支援は学校によって様々。子どもたちが部活に専念できる環境づくりのお手伝いとして、ババマネの活動が広がっていくかもしれません。
一方で子どもたちがババマネについてどう思っているのか、反応も気になるところです。思春期の彼らからすると、親が部活に関わってくることを気恥ずかしく感じるかもしれませんが、熱心にサポートする姿で応えられるといいですね。
(まいどなニュース特約・わたなべ こうめ)
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