夫の実家が大好きすぎる息子…そのため、家族旅行は「帰省」ばかり せっかくの夏休み、母の願いは

夏休みの家族旅行、みなさんはどんな計画を立てていますか。子どもがいる家庭では旅行先が子ども優先になり、親の希望が叶わない場合もありますよね。子どもが喜ぶ顔を見るのは嬉しいですが「旅行を楽しみたい!」という気持ちは親子共通。家族間で旅行先の折り合いがつかないと、親が孤独感を味わってしまう場合もあるようです。

■夫の実家の新潟が大好きな息子

U子さん(埼玉県在住、40代、会社員)は毎年夏休みに家族旅行をするのが恒例です。独身の頃から旅行が趣味だったU子さんは、結婚したら家族で全国や海外旅行をするのが夢でした。初めての旅行先はワクワクしますし、新しい発見が盛りだくさんで、子どもにも良い刺激になると考えています。

しかし、U子さん家族の旅行先は義実家がある新潟一択。なぜならば、小学4年生の息子は幼いころから夫の実家の新潟が大好きだからです。「夏休みはどこに行こうか」と聞くと、「新潟がいい」と即答されます。新潟が大好きすぎて、他の旅行先を提案しても完全拒否です。夏休みだけではなく、ゴールデンウィークや年末年始の大型連休も、旅行と言えば新潟しかありません。

■いくらなんでも毎回同じ場所はちょっと…

新潟を愛する息子に夫(40代、会社員)は大喜び。義両親は毎回盛大におもてなしをしてくれ、息子ともたくさん遊んでくれますし、従兄弟もいるので息子にとっては楽しくて仕方がないようです。しかし、U子さんにとっては、せっかくの休みに色んな場所を旅したい気持ちもあり、帰省も兼ねた旅行は中途半端に感じられて心から楽しめません。

また、いくら新潟が広いとはいえ、毎年2~3回も旅行すれば、慣れて新鮮味を失ってしまいます。義両親には気を使わなくていいので、U子さんも居心地が悪いわけではないのですが、「たまには別の場所に旅行したい」と言っても、息子は「新潟がいい」と聞き入れてくれません。子どもと楽しく旅行をしようと思っていたU子さんは孤独感を感じてきました。

■家族旅行についてママ友に聞くと…

モヤモヤした気持ちを払しょくしたくて、U子さんはママ友に家族旅行の決め方を聞いてみました。すると、U子さんの息子のように「絶対新潟!」と強く主張するケースはかなり珍しいことがわかります。家族旅行を決める際は、夫婦で旅行好きな方、あるいは計画を立てるのが得意な方がリーダーとなり、いくつか提案して決める家庭が多く「せっかくだから行ったことのない場所にしよう」という流れになるとのこと。

「いいなぁ。羨ましい」と、U子さんが本音をつぶやくと「順番で決めることにしたら?」とママ友が提案してくれました。「いつも子どもと夫が行きたいところに行ってるんだから、たまには自分が行きたい場所を強く主張していいと思うよ。子どもだって行った先が楽しければ喜ぶよ」とのママ友の言葉に、涙が出そうになるU子さん。今のモヤモヤを伝えようと決意しました。

■もっといろいろな場所へ旅行したい!

「お母さんも自分の行きたい場所に旅行したい!」次の日の朝食時に、U子さんは自分の気持ちを声高に発表しました。突然の発表に息子も夫もビックリ。「突然どうしたんだよ」と夫に聞かれたので、U子さんは自分が旅行好きで本当はいろいろな場所に行きたいことと、今年の夏休みは新潟旅行とは別に、1泊で自分の希望先を家族旅行したいと伝えました。いつもとは違うU子さんに夫も息子も何かを感じたのでしょう。少々気圧された様子で「わかった…」と頷いてくれました。

   ◇   ◇

家族が多いほど、全員が納得する旅行先を決めるのは難しいものですよね。また、子どもの年齢によっても旅行先の選択肢は変わるかもしれません。スムーズな旅行先の決め方はあるのでしょうか。みなさんの体験談を聞いてみました。

▽小4男、高1男/母

中学生の時は「部活だから無理」、高校生になると「塾があるから無理」と、一切一緒に行かなくなりました。友達とスキー旅行には行くくせに。我が家は3人家族になった、と思うことにしています。

▽小2男児/保護者

一人っ子の息子がいます。温泉旅行が好きな私ですが、一緒には入れないので、ちっとも楽しくないということがわかりました。娘だったらよかったのに。

▽中1・中3娘/父

「海外旅行なら一緒に行ってあげてもいいよ!」という娘がいます。

(まいどなニュース特約・わたなべ こうめ)

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