花火大会、人が押し寄せる駅のホームで繰り広げられた「凄い光景」 鉄道員が車両の各扉にずらり…「これ見るために行きたい」の声も
大阪の夏の風物詩「第35回なにわ淀川花火大会」が8月5日に開催されました。例年約60万人の人出だという大イベント。今年は淀川を挟んで梅田側からは見ることができず、十三側からの観覧に限られたため、阪急十三駅前が大混雑しました。状況により改札では入場制限をしていたそうですが、それにしても駅のホームが整然としていたその理由は…。
快速|出町柳さん(@karafuto0701)がTwitter(現X)に投稿した画像が話題になっています。
「阪急十三駅 。なにわ淀川花火大会開催日恒例で、立ち番が各扉に1人ずつ配置。なかなか凄い光景...」
駅員さんが車両の各ドアの前で手を挙げて安全確認してるのですが、確かになかなかお目にかかれない「凄い光景」です。
リプ欄には、
「恒例とは初めて知りました。花火は若い頃見たので、今度はこの光景を生で見たくなった」
「隅田川花火大会の日は、両国駅が同様になったそうです」
「この写真を見ると、阪急宝塚歌劇団十三組『花火輸送による安全運行』の演舞をご覧あれ。と、突っ込みたくなります」
「来年はこれだけ見たさに阪急の利用も検討せざるを得ません。『仕事』とはなにか…これを自分の目で確かめたい」
などのリプライが殺到。「いいね」は9.3万件にもなりました。
快速|出町柳さんにお話を聞きました。
ーー撮り鉄なんですか。
「関西の鉄道を主に撮影しています。動画よりも写真をメインでとっています。撮影歴は10年ぐらい。撮るのはもちろん、乗ることも好きです。後は、切符収集もしています」
ーーホームは混雑していましたか。
「電車が発車するとすぐにホームは乗客でいっぱいになっていましたが、増便していたので身動きが取れなくなるほどではありませんでした」
ーー前から後ろに向かって合図するのでしょうか。
「各車両は三扉です。前から順に手を挙げて、車掌まで合図が伝わります。初めて見る光景でしたが、この連携プレーは素晴らしいものでした」
ーーみなさん、ファインプレーですね。
「写真の通りたくさんの立ち番が配置されていたので、安全運行に徹底されているなという印象を第一に受けました。外国人客から記念撮影を依頼されて、快く応じていらっしゃる職員の方も目の当たりにしましたが、サービス精神もすごかったです」
ーー電車は定刻に発着していましたか。
「ほぼ定時運行でした。次から次へ乗客が押し寄せる中でも、時刻表通り電車が来てくれるあたり、日本の鉄道は世界に誇るべきものであるとあらためて感じました」
ーー鉄道マンの矜持を感じますね。
「はい、個人的に『鉄道の安全』というと、運転士や車掌によって守られているイメージが強かっエスたのですが、あの時見ていて印象が変わりました。鉄道の安全は多様な形で支えられていると」
阪急電鉄によると、当日の乗降客は約26万5千人。日頃は5万7千人程度ですから20万人以上増えたそうです。
◇ ◇
運転士や車掌はもちろん、ダイヤを組む人や改札の人、立ち番の人など、多くの人によって利用者の安全は守られているのですね。来年も無事、花火大会が開催されますように。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)