元保護猫が「玄関で外に向かって鳴き続け…」出ると、ボロボロの子猫が! かすかな鳴き声で居場所を見つけ「小さな命を救ってくれた」

「昨晩、トムくん、玄関からお外に向かって鳴き止まず、お散歩いきたいのかなと思ってたらかすかに赤ちゃん声。玄関出てみると、子猫がいました。」

子猫の居場所を教えてくれた元保護猫がInstagramで話題を集めました。

元保護猫は、トムくん。4歳の男の子です。夜に玄関で鳴き止まないトムくんが子猫の鳴き声に気付いた時の場面から始まる写真や動画を飼い主の「Haru&Tom」さん(@haru22tom22)が投稿。飼い主さんが玄関に出た時に逃げてしまった子猫を、ハーネス姿のトムくんと一緒に子猫を探し出す様子などが映し出されています。

そんな居場所を突き止めたトムくんに「すごい!」「小さな命救って下さりありがとうございます」「トムくんが繋いでくれたご縁」母性本能ならぬ父性本能かな」と称賛する人たちが続出、たくさんのコメントが寄せられています。

■元保護猫はどうやって子猫を探し出した?

トムくんはどうして居場所が分かったのでしょうか? 当時、玄関の前でいつもよりも大きな声で鳴いていたというトムくん。子猫を見つけ出すまでのことを飼い主さんはこう振り返ります。

「トムくんの鳴き方がいつもより大きな声でずい分長かったので、どうしたんだろうと思っていたら、小さな声で子猫の声が聞こえたんです。おそらくトムくんの声を聞いて、子猫が呼応して、トムくんも子猫がいる!とお互いに鳴き合っていたのだと思います。この日は夜だったのですが、玄関を出た時に子猫が逃げてしまって…そこでトムくんなら鳴き声をたよりに探せるかもとハーネス付けてトムくんと一緒に外に出ました。外でもトムくんと子猫は鳴き合って、トムくんが子猫がいるところまで連れて行ってくれました」。

そして、子猫を無事に保護。目ヤニで目がふさがっていたため、帰宅後、すぐにお風呂に入れて目ヤニを取ってあげたとのこと。とってもお腹を空かしていたようで、トムくんのウエットフードなどをあげたところ、子猫はものすごい勢いで食べていたそうです。

翌朝、動物病院へ。診てもらった結果、子猫は生後1カ月半くらいの女の子のようだと。体重は約680グラム、猫風邪以外は特にけがや体調に問題はなく、安心しておうちに戻ったという飼い主さん。次回、精密検査のためしばらくは子猫をケージに入れて、トムくんと隔離しました。

「トムくんは、2時間に1回は自分も使っていたケージにいる子猫の様子を見に来たり、少し離れたところで見ていたりしていました。子猫のことをとても気になっているようです。トムくんも元保護猫。消防車の上で生まれて消防士さんに保護されて生後5日で我が家にきて、哺乳瓶で育った子です。普段はピンポンなるだけで逃げちゃうビビりな箱入り息子なんですが、今回子猫を見つけ出してくれて。こんなに頼もしいとは!お兄ちゃんなんだなと思いました」

■今年2月、ともに暮らした先住猫との別れ…寂しい思いをしていた元保護猫 新たな家族ができた!

そんなトムくんは今年2月、ともに暮らしていたアメリカンショートヘアのハルくんとお別れしたばかり。とても寂しい思いをしていたといいます。

「先代猫が亡くなってトムくんも私も悲しくて、保護猫さんのお迎えも少し考えたのですが、ご縁はあるときはあると…無理に動かずにいたらこのご縁だったので、本当にびっくりしています。子猫は母猫や仲間の猫たちからはぐれてしまったのか…こんなに暑い中、こんな小さい子がトムくんが教えてくれなかったらどうなっていたかと。私ができることは限られていますが、目の前のこの子とトムくんを大事にしていきたいです」

保護から1週間ほど経ち再診の日がやって来ました。子猫はウィルス検査の結果、猫白血病と猫エイズともに陰性。体重も約980グラムと300グラムほど増えており、獣医師さんから「よー大きなったな!(生後)2カ月くらいや!」と言われ、すっかりふっくらした子猫の姿に驚いていたそうです。

これからトムくんお兄ちゃんや飼い主さんたちと楽しい毎日が待っている子猫。8月に保護されたので、「葉月」ちゃんと名付けられました。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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