飛び込んできた野良猫 1か月後4匹の子猫を出産、母子そろって家族になった 「へそ天で寝てくれるようになりました」
■食欲旺盛な野良猫、家宅侵入
くるみちゃん(2~3歳・メス)は2023年2月8日、岡山県在住のMさん宅に現れた。ご主人がドアを開けたところ侵入し、全く出ていく気配もなかったという。
「全然知らない野良猫だったのですが、根負けしそのままうちの子になりました」
くるみちゃんは、勝手に家の中に入ってきた割には部屋の隅や物陰に隠れて、気配を消すのに必死になっていた。お腹が空いていたのか、用意したごはんとチュールはしっかり食べに出てきたという。
■母猫になっても野良魂は健在
名前はくりくりの大きな目が印象的で、木の実の「くるみ」から名付けたそうだ。
保護当時は分からなかったが、やがて少しずつくるみちゃんのお腹が膨らんできた。妊娠していることが判明。3月24日、くるみちゃんは4匹の子猫を産んだ。名前は、はっさくくん、いちみちゃん、わさびちゃん、おこげちゃんにした。くるみちゃんは子猫たちに母乳を与え、かいがいしく世話をした。
くるみちゃんを家に迎えて数カ月、少しずつ人間に心を許してくれるようにはなったが、まだまだ野良魂は健在。ただ、ごはんの時間になると、他の誰よりも大きな声でアピールしてくる。
「鶏のささみに目がなくて、子猫そっちのけで食らいついてきます。そんなくるみも、ヘソ天で寝ることが増えてきて嬉しく思っています」
Mさんは幼少期の体験が原因で猫が苦手だった。大人になってあらためて接すると、怖いというのは思い込みで、実際は甘えん坊で寂しがり屋。とても愛情深い生き物なんだと知った。
「8匹飼っていると大変なことも増えましたが、それすらも愛おしく思えるようになりました。猫のおかげで心が広くなったような気がします(笑)」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)