職場に友達は必要? 約6割が「必要」と回答 その一方で…「会社に独りぼっち社員がいる」約3割、「自分が独りぼっち社員だ」約2割
「仕事」と「プライベート」を明確に分ける人が増えている昨今、職場において気軽に話ができる「友達」という存在は不要になっていくのでしょうか。従業員数が10人以上の企業に勤める全国の20~59歳の会社員300人に調査をしたところ、約6割の人が「職場に友達は必要」と回答しました。
株式会社識学が「職場の人間関係に関する調査」と題して、2023年6月にインターネットで実施した調査です。
調査によると、59.7%の人が「職場に友達が必要だと思う」と回答。これを役職別にみると、一般社員は55.7%だったのに対し、管理職では72.9%大きな差がみられました。さらに、男女別では、男性が66.0%であったのに対して、女性は53.3%となり、女性の方が職場の友達の線引きを少しシビアにしていることがうかがえました。
また、「職場に友達が必要」と答えた179人に対して、その理由を複数回答で答えてもらったところ、「仕事の相談ができるから」(69.8%)、「助け合えるから」(58.7%)、「仕事が楽しくなるから」(53.1%)といった回答が上位に挙げられました。
一方、「友達は必要ではない」と答えた121人に対しても同様に答えてもらったところ、圧倒的に多かった回答は「仕事とプライベートは分けているから」で68.6%。ほか、「友達になれる人が職場にいないから」(31.4%)、「仕事がはかどらないから」(9.1%)と続きました。
では、実際に職場に友達がいる人はどのくらいの割合なのでしょうか。調査の結果、全体の50.3%が「職場に友達がいる」と回答。これを役職別にみると、一般社員で46.1%、管理職では64.3%となりました。さらに、男女別では、男性が51.3%、女性は49.3%となっています。
他方、職場において「居場所がない・独りぼっちだなと感じる“さびしんぼ社員”はいますか」と聞いたところ、48.7%の人が「職場に“さびしんぼ社員”がいる」(いる:29.0%・自分が“さびしんぼ社員”だ:19.7%)と回答しました。
次に、「職場の人間関係において、どのような人が多いですか」と複数回答で聞いたところ、「気軽に話ができる人がいる」(64.0%)が最多となったほか、「苦手な人がいる」(51.3%)、「信頼できる人がいる」(51.0%)が続きました。
さらに、「職場の人との付き合い方」について、複数回答で答えてもらったところ、「仕事とは関係ない話ができる」(62.7%)、「愚痴を聞いてくれる」(39.3%)、「仕事の悩みを聞いてくれる」(33.0%)などのほか、「プライベートのLINEを交換している」(31.7%)、「ランチに行く」(30.3%)、「終業後などに飲みに行く」(29.3%)といった回答も挙げられています。
ちなみに、管理職に絞ってみると、「仕事の悩みを聞いてくれる」(管理職:42.9%・一般社員:38.3%)、「愚痴を聞いてくれる」(管理職:42.9%・一般社員:30.0%)、「終業後などに飲みに行く」(管理職:42.9%・一般社員:25.2%)の項目では一般社員よりも高くなっていました。
最後に、「職場での人間関係の悩み」を複数回答で答えてもらったところ、「上司とそりが合わない」(28.3%)、「仕事のフォローをしてくれない」(22.0%)、「(人間関係において、好き嫌いなどで)正統な評価をしてくれない」(21.3%)といった回答が上位に並びました。
また、「職場での人間関係をよくするために行っていること、気を付けていること」についても同様に答えてもらったところ、「挨拶をする」(72.0%)、「笑顔で接する」(41.7%)、「社内でのコミュニケーションの機会を増やす」(37.3%)などが上位に。これを役職別でみると、「社外でのコミュニケーションを増やす」の項目では一般社員の9.1%に対して、管理職では22.9%と倍以上の差がみられました。