7人乗りのクルマに「大人3人・子ども6人」は乗れる? 知っておきたい「乗車定員」と「子どもの数え方」

自動車には乗車定員が定められていますが、「子どもはどのようにカウントしたらいいの?」と迷うことはないでしょうか。実は子どもの乗車定員については、覚えておくと安心できる、簡単な計算式がありますので、ご紹介しましょう。ただ、法律的にはOKでも、安全面からおすすめできない乗り方もあるので、注意が必要です。

■乗車定員の数え方 - 子どもは1.5人で大人1人分

法律上、乗車定員に関しては数え方の計算式が定められています。子どもの定義、乗車定員の計算は以下の通りです。

▽子どもの定義

道路交通法では体格などに関係なく、12歳未満が子ども、12歳以上は大人とカウントされます。乗車定員はその車の車検証に記載されていますので、すぐに確認できます。

▽乗車人数の計算式

子どもの乗車人員の計算式は次の通りです。

・(乗車定員-大人の数)×1.5 = 乗車できる子どもの人数(小数点以下は切り捨て)

購入する車やレンタカーを選ぶ際には、乗車可能人員は以下の計算式で割り出します。

・大人の人数+(子どもの人数×2/3) = 乗車可能人数(小数点以下は切り上げ)

例えば、大人2名と子ども3名(全員11歳以下)の場合、2 + (3×2/3) = 4となり、乗車定員4名以上の車が必要となります。

■乗車定員を超えた場合の罰則

乗車定員を超えて乗車すると、普通車の場合であれば違反点数が減点1、違反の罰金として反則金6,000円が課されます。

また、違法か否かの観点以外でも、「正規の座席および座席のある空間」に「危険ではない方法で乗車している」と判断されなかった場合、加入している自動車保険が下りない可能性があることも忘れてはいけません。

なにより法律面・保険面以上に、車に乗っている人の安全面が第一。乗車定員超えは非常に危険なので、絶対にNGです。

■乗車定員以内でも気を付けたいポイント

乗車定員をしっかり守っている場合も、安全面を考えて注意したいポイントについてご紹介します。

▽人数分のシートベルトが用意できない場合

車には基本的に本来の乗車定員分のシートベルトしかありません。

例えば7人乗りの車に大人3人と12際未満の子ども6人が乗り込む場合、3 + (6×2/3) = 7なので、計算上は乗車定員内に収まっています。しかし、シートベルトは7人分しかないので2人分足りません。

このように乗車定員内でシートベルトが不足する場合、運転者と助手席以外のシートベルト着用は免除され、罰則の対象外になります。

しかし、シートベルト未着用時の死亡事故率は、着用時の4倍という事実を考えると、乗車する人数はシートベルトの数以内で抑えたほうが賢明でしょう。

▽チャイルドシートでスペース不足になってしまうとき

6歳未満の子どもには、乗車時はチャイルドシートを着用することが義務付けられていますし、10歳くらいまでの子どもにはジュニアシートの着用が推奨されています。

チャイルドシートの設置は基本的にシートベルトを利用しますから、チャイルドシートを設置すると座席のスペースはその分狭くなります。

したがって、計算上は乗車定員の範囲内でありながら、チャイルドシートを使用したことが理由で全員が乗れなくなる状況が発生するケースもあるでしょう。

このような場合、チャイルドシートを着用していなくても、罰則の対象にはなりません。しかし、免除されているとはいえ、チャイルドシートなしでは、万が一のときに子どもが車の外に放り出される危険性が増します。

大きな危険を回避するには、チャイルドシートを設置しても、乗車した人全員がシートベルトかチャイルドシート着用可能な乗車人数にしたほうが安全です。

▽乗車位置にも注意が必要!

子どもを乗せるときは、乗車位置にも注意が必要です。助手席に子どもを乗せるのは安全性の観点から避けたいものです。

乗車する人数が定員以内であることはもちろん、安全面を考慮した適切な座席に着席することも重要。万が一の事故のときに重篤な状況になるリスクを減らせます。

また、危険と判断されるような乗り方をしていた場合、事故の際に保険が適用されないケースもあることは忘れてはいけません。

乗車定員に関するルールを把握し、安全な運転を心がけましょう。

(クルマのメディア「norico」by ガリバー)

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