コンビニパスタ、カルボナーラはNG 弁当は明太子、ハム、ウィンナー入り避けて あふれる食品添加物のリスクを徹底解説

コンビニやスーパーなどで販売されている加工食品。その裏面には使用されている「食品添加物」が書かれていますが、これを見る人、そしてそこに記された食品添加物がどんな物質なのかを知る人は生活者の中でもごく一部ではないでしょうか。

現在、加工食品に使用が認められている食品添加物は800品目を超え、さまざまな加工食品に使われています。中には動物実験によって発がん性やその疑いがあったり、過度に摂れば中毒を起こしたり、妊娠中であればお腹の赤ちゃんに悪影響をもたらすものなどもあります。そんな中、食品添加物にまつわる興味深いタイトルの本を見つけました。『新版「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』(渡辺雄二・著、大和書房)という本です。

科学ジャーナリストの渡辺雄二さんが、口にしてはいけない食品添加物を解説。収録数は食品数144品目、添加物211種類。膨大な量に圧倒されますが、食品添加物について詳しく知らなかった人でもわかりやすく理解できる一冊です。

■「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物を正しく知る 

食品添加物と聞くと、「良いものじゃない」という先入観を抱きます。また、こういった解釈から「絶対に無添加でなければ」と思う人もいるでしょう。しかし、本書は「添加物を含む食品すべてを避けていたら、食べるものがほとんどなくなってしまう」と解説しています。

そして、食品添加物全てが悪いということではなく、「食べてはいけない添加物」と「食べてもいい添加物」があり、それぞれを理解し、現実的な選択をすることで、安心できる食品を口にすることができ、結果的に美味しく食べて、健やかに生きられるのだと紹介しています。

■体内で「発がん性物質」を作り出してしまう添加物も

同書はさまざまな食品添加物を紹介していますが、添加物そのものの解説となると、頭に入ってこないのも正直なところです。こういった読者に「コンビニ弁当」「コンビニパスタ」などを例に、これらの商品から逆引き的に食品添加物の解説をするコンテンツもあります。

■コンビニ弁当……明太子、ハム、ウィンナー入りは避けよう

「コンビニ弁当をよく食べる」という人は多いでしょう。通常保存料と合成着色料は使われていません。しかし、代わりの添加物が使われています。その筆頭が、pH(ペーハー)調整剤。クエン酸や酢酸Na(ナトリウム)などの数品目が保存の目的で使われています。酸味料も同様です。さらに調味料(アミノ酸等)、乳化剤、着色料、香料、増粘多糖類など、添加物のオンパレード。

<中略>

コンビニ弁当は、ハム、ベーコン、ウインナー、明太子、たらこが入っておらず、スクラロースなどの合成甘味料が使われていない、できるだけ添加物の少ないものを。

■コンビニパスタ……カルボナーラは×

コンビニはさまざまな味のパスタが売られていますが、メインになっているのは、ベーコンやハム、ウィンナーを使ったものです。代表的パスタのカルボナーラにはベーコンが入っていますが、それには発色剤の亜硝酸Na(ナトリウム)が添加されています。そのため発がん性のあるニトロソアミン類ができてしまいます。ウィンナーやハム入りパスタも同様です。

<中略>

魚卵にはとくにアミンが多くふくまれているので、それと亜硝酸Na(ナトリウム)が結びついてニトロソアミン類ができてしまいます。ですから原材料名に「発色剤(亜硝酸ナトリウム)」と表示された明太子やたらこパスタは避けたほうが良いでしょう。

■食品表示の見方をわかりやすく解説するページも

さらに本書には、「食品表示の読み解き方」というコンテンツもあります。素人にはわかりにくくも感じる加工食品や惣菜などのパッケージ裏面を例に、どんな表示がされているかを詳しく紹介しています。このほか「食品添加物早わかりリスト」「食品添加物の基礎の基礎知識」といったコンテンツもあり、この一冊をきちんと理解すれば、現在使われている食品添加物の大半を理解できるといった内容です。

担当編集者にも話を聞いてみました。

「『コンビニ弁当を食べ続けてだいじょうぶ?』『カップラーメンはどう?』『スナック菓子は?』……こんな不安を持っている人は多いはずです。こうした食品には、たくさんの食品添加物が使われていて、その安全性が疑問視されているからですが、そこで科学ジャーナリスト・渡辺雄二さんに『いつも買っているあの食品は大丈夫!?』という疑問に徹底的に答えていただいたのが本書です。『添加物をふくむ食品をすべて避けたら、食べるものがほとんどなくなっちゃうのでは……?』と心配する人もいるでしょう。でも、心配ご無用です。できるだけ安全性の高い=『食べてもいい』添加物が使われている食品を買うという、現実的な選択をすればいいんです。『食べてもいい』のは、どれ? と気になったら、ぜひ、書店でお手に取っていただけるとうれしいです」

言うに及ばず、私たちの健康は、これまで食べてきたものが大きく影響しているはずです。できるだけ体に良い食品を選ぶべきですが、だからこそ「食品添加物」の理解は避けて通れません。ぜひ本書を手にとり「食べてはいけない添加物」と「食べてもいい添加物」を正しく理解しましょう。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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