生後2ヶ月で殺処分寸前だった子猫を家族に「可愛いと思わない日はない、こんな存在があるとは…」幸せな日々

■手のひらサイズの子猫兄弟

ピートくんとジョーイくん(2歳4ヶ月・オスの兄弟)は、3匹兄弟だった。2021年の春、動物管理センターに殺処分のため持ち込まれたが、保護団体により引き出されたという。生後2ヶ月くらいだった。

長崎県在住のSさんは、もともと猫が好きだったことに加え、子どもにも生き物と暮らす経験をさせたかった。

「子どもたちも保護猫のことを知り、何か自分にできることはないかと考えていました。ペット飼育可能な住居に引っ越したこともあり、猫を探し始めました」

2021年5月、譲渡サイトでピートくんとジョーイくんを見つけたSさん。

「やんちゃそうで元気いっぱいな男の子だなと思いました。健康管理のため動物病院に預けられていたので、初めて対面したのは動物病院でした。獣医さんのポケットにすっぽり入る手のひらサイズで、すぐに連れて帰りたいくらいとても可愛かったです」

■穏やかで優しい猫たち

6月、諸事情により1匹ずつお迎えした。最初にやってきたのはピートくんで、初日から環境にも人にもすぐに慣れた。翌週お迎えしたジョーイくんとは数週間離れて生活したせいか、お互いのことを忘れてしまったようだった。最初は威嚇したり距離を取ったりしていたが、仲良くなるのに時間はかからなかった。

名前は、Sさんが音楽が好きなので、アーティストにあやかってピートくんとジョーイくんにしたそうだ。

2匹ともとても穏やかで優しい性格。ちょっとドジなところもよく似ている。ピートくんは身体が大きいので見た目はちょっと強そうだが、とてもおっとりしている。

「子猫の頃は首振り機能で動く扇風機の上に座ったり、方向転換をするのによく壁を使っていたのですが、今はやんちゃぶりも落ち着いたようです」

ピートくんとは対照的に、ジョーイくんはドアノブに飛びついてドアを開けたり、肩や背中に飛び乗ったり、夜になると家の中のパトロールを始めたり、活発に動き回る。

「おもちゃを投げると走って取りに行き、こちらに持ってきてくれます。私が熱で寝込んでいる時にも、ネズミのおもちゃが枕元に置かれていました。いつの間にか枕元に置いてあったのが面白かったです」

2匹を迎えてから、Sさんは毎日、家族と猫の話をする。猫と暮らし始めてSNSに投稿するようになり、動物好きの友人との会話も増えた。

「猫が可愛いと思わない日はありません。毎日新鮮な気持ちで可愛いと思っています。こんな存在があるとは猫を飼うまで知りませんでした。猫と過ごす時間はとても幸せです」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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