20代の非正規雇用者 3人に2人が年収「150万円未満」…理想の年収は?
株式会社ジェイック(東京都千代田区)が運営する就職支援サービス『ジェイック 就職カレッジ®』は、全国の20代の非正規雇用労働者(雇用形態がパート・アルバイトか無職)の男女400人(各200人ずつ)を対象として「理想の年収と将来のための長期投資」に関する調査を実施しました。その結果、2022年の収入について、3人に2人が「150万円未満」と回答しました。一方、理想の年収について最も多かった回答は「250~300万円未満」だったそうです。
調査は、2023年5月にインターネットで実施されました。
まず、「昨年の年収」を教えてもらったところ、「50~100万円未満」が30%で最多となったほか、「100~150万円未満」が24%で続いています。これに「50万未満」の13%を合わせると、全体のおよそ3人に2人が「年収150万円未満」(67%)という結果になりました。
なお、男女別にみても、男女ともに「50~100万円未満」(男性:34%・女性27%)、「100~150万円未満」(男性:24%・女性25%)という結果になり、大きな差は見られませんでした。
他方、「理想の年収」を聞いたところ、「250~300万円未満」が17%で最多となったほか、「300~350万円未満」(14%)、「600万円以上」(13%)と続きました。
これを男女別にみると、男性は「300~350万円未満」(18%)、「600万円以上」(17%)などが上位を占めた一方、女性では「250~300万円未満」(22%)、「200~250万円未満」(21%)が上位となっており、昨年の実際の年収と比較すると、男女ともに多くの方がより高い年収を理想としている傾向が見受けられます。
◇ ◇
なお、同調査では将来のための長期投資について、「NISA」「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の利用動向も調査してしています。
その結果、「NISA」「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」など、将来のための長期資産運用については、73.7%の人が「行っていない」と回答。
「将来のための長期投資を行っていない」と答えた人に、その理由を教えてもらったところ、「資産運用に興味がないから」(46.5%)、「行いたいが、各制度のことがよくわからず始められない」(21.0%)、「行いたいが、運用資金がないので始められない」(20.0%)といった回答が上位に並び、興味がない層と、運用資金や制度の理解不足で始められていない層がともに約4割という結果になりました。
調査結果を踏まえて同社は、「2024年からは新しいNISA制度も始まります。政府が長期投資や制度に関しての情報提供をすることや、本人が将来のマネープランについて考える機会を作ること、また賃上げなどで長期投資にまわせる資金を確保させることなどが必要だと考えられます」と述べています。