「AIを1年以内に導入する」と答えた割合は世界10カ国中、日本が最下位…海外との“意識の差”が明らかに

米アルテアエンジニアリング(ミシガン州)の日本法人であるアルテアエンジニアリング株式会社(東京都中央区)は、2023年2月~5月の期間に「各国の企業におけるAI導入の実態調査」をオンラインにて実施しました。その結果、AIツールを1年以内に導入すると回答した日本企業は2割に満たず、世界10カ国中最下位であることが分かりました。

調査は、米国、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、韓国、スペイン、英国の10カ国において、データサイエンス、データ分析、データ構築、機械学習、金融分析、製品開発に携わる技術職1027人および、データ特化したツールやソリューションに関連する決定権を持つ経営者層1010人の合計2037人を対象に実施されました。

まず、「大規模なプロジェクトに人工知能(AI)を導入する予定」を聞いたところ、「1年以内に導入する」と答えた割合は、「中国」(65%)、「インド」(57%)、「ドイツ」(41%)、「フランス」(37%)が上位となった一方で、「日本」は18%と中国やインドと比べて3分の1以下となり、最下位となりました。

ちなみに、AIの導入時期について「まだ決めていない」と答えた割合では、「日本」が22%と、他の国よりも高い結果となっており、日本国内では「AI」自体の認知度はあるものの、運用となると世界各国と比較して消極的であることが明らかとなりました。

また、「AIとデータを使ったDX化を推進するためのアプローチ」について、「率先している」「推進しているが、まだやる事もある」「ほかの企業に後れを取っている」「AIを使う必要がない」の4つの選択肢から選んでもらったところ、「AIの導入は必要がない」と回答した割合は、「中国」「インド」で0%、比較的多い「フランス」で5%、「アメリカ」「スペイン」で4%だったのに対して、「日本」では11%と突出して高くなりました。

これらの結果から同社は、「世界の企業はDX化やAIの利用についても前向きだが、日本の企業では内部の人間でさえDX化やAIの利用などの重要性に気づいていない」と指摘。

その原因として、「導入までの様々な障壁や、導入によるメリットを感じられていないことにある」と推察しています。

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