大きな交差点で、車道の右折レーンから右折するママ自転車「子ども乗せてるのに…やめて!」自転車の道交法違反に警鐘

交通ルールを無視した自転車の危険運転や事故が後を絶たない。

交通安全セミナーやYouTube番組「ドラレコ交通事故防止」などを通じて、交通事故を防止するための情報を発信している、上西一美(@kazumi_decreate)さん。上西さんは先日、東京都内でも交通量が極めて多い大きな交差点で歩行者として信号待ちをしていた際、危険過ぎる自転車を目撃した。

「右折レーンを自転車で右折して行くって。しかも、子ども乗せてて…やめて欲しい」

そんなつぶやきと共に上西さんがX(旧:Twitter)に投稿したのは、交通量の多い交差点に進入し自動車を遮って右折しようとする、子供を乗せた自転車の姿!

自転車は軽車両という車の一種だが、道路交通法第34条3項に、軽車両(自転車)は全ての交差点で右折をする際は必ず「二段階右折」をすることが定められている。違反した場合は、2万円以下の罰金または科料となる。

危険過ぎる自転車の違反の様子に、多くの憤りのコメントが寄せられた。

※道路交通法第34条3項:軽車両は、右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、交差点の側端に沿つて徐行しなければならない(いわゆる二段階右折をしなければならない)。

■こういう危険走行やってる自転車マジで多い…

「えーーっ、こんな大きな交差点で!?」

「これマジでやってる奴多いからやめてほしい」

「どうせ相手が止まるだろうと思ってるのかなぁ」

「車運転してる時こんなのいたら怖くて近寄りたくない」

「二段階右折」を含む自転車の交通ルールについては、小学校などで行われる交通講習等で誰もが1度は習っているはずだ。自身の命だけでなく、周囲も危険に晒す自転車の危険走行について、上西さんにお話を聞いた。

■信号無視、一時不停止、急な進路変更…

ーー上西さんはこの時、歩行者としてこの光景を目撃されたそうですね。

「はい。すべて見ておりました」

ーー撮影後、この女性はこのまま右折していったのですか?

「オレンジ色の車の前を遮り、さらに直進車を遮って右折していきました」

ーー子どもを乗せているのに…。今回のような場合、自動車側はどう対処すべきでしょうか?

「とにかく近寄らないことです。写真のオレンジ色の車なら、自転車と並走しないことが重要です。特にヘルメット無着用のママチャリは非常に危険です。通常、ママチャリは生活圏内で動いています。よって、普段走る道路だからという慣れから、危険感受性が下がり、無謀な運転をします。この件に関しては、私のVoicyでも話していますので、機会があればぜひ聞いてみてください」

ーー「こういった自転車の危険走行をよく見かける」といった声もたくさん寄せられていました。自転車に乗る人に気をつけてほしいことはありますか?

「特に自転車で多い違反は、信号無視と、一時不停止です。生活道路の信号がない交差点に進入する時は、自転車も必ず徐行してください。また、幹線道路などで急な進路変更をして車の前に割り込む行為も、絶対に止めてください!

追突される事故が起きると死亡率が高いです。そして、万が一に備え、ヘルメットは着用してください。過去にドライブレコーダー映像で見た事故の映像では、時速2kmの乗用車と接触して転倒した結果、亡くなった…という自転車の死亡事故もありました」

■自転車も「だろう運転」は厳禁!

免許なく乗れる自転車や電動キックボードも、必ず道路交通法に従って走行しなければならない。「(相手が避けてくれる、止まってくれる)だろう運転」は絶対にせず、常に周囲を確認し、道路交通法に従って安全に運転して欲しい。

今回の自転車による危険運転の様子を目撃、撮影した上西一美さんは、神戸市内のタクシー会社の社長経験などを経て、運転を科学する株式会社「ディ・クリエイト」を設立。交通事故防止コンサルタントとして、Yahoo!ニュース公式コメンテーターや愛知県警察交通安全サポーター、千葉県トラック協会交通対策アドバイザーなどとして、交通安全のためのさまざまな情報を発信している。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ かな)

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