車の「スマホホルダー」取り付け位置は大丈夫?…違反になりそうな場所とは? 便利なおすすめ商品は

手持ちのスマホをクルマのカーナビやオーディオとして使うときに、便利なのが「スマホホルダー」です。しかし、スマホホルダーはどこにでも取り付けて良いというものではありません。一般に、法律上問題のないスマホホルダーの取り付け位置は以下の3カ所です。

・ダッシュボードの上

・エアコンの吹き出し口

・ドリンクホルダー

スマホをナビとして使うなら、画面を見やすいダッシュボードの上かエアコンの吹き出し口がおすすめです。一方「音楽を聴く」「充電する」といった場合は、低めの位置の方が運転に集中しやすいでしょう。

スマホホルダーをフロントガラスやサイドガラス、バックミラーに設置する人もいますが、これらの位置は違反になる可能性が高いです。

■ダッシュボードの上でも位置に注意

ダッシュボードの上でも、前方の視界を妨げる位置への装着は違反です。道路運送車両の保安基準では、前方の視界について以下のように定めています。

   ◇   ◇

・自動車の前方2mにある高さ1m、直径0.3mの円柱(6歳児を模したもの)を鏡等を用いず直接視認できること

※出典:国土交通省「道路運送車両の保安基準」

   ◇   ◇

ダッシュボードの上に設置する場合は前方に死角ができないかを確認し、取り付け位置を調整してください。

■違反になる可能性が高い設置場所

ガラス面やサンバイザー、バックミラーへの装着は違反になる可能性が高いです。

▽フロントガラスやサイドガラス

フロントガラスや運転席・助手席のサイドガラス、三角窓に関しては、①装着できるものと②装着できる位置が「道路運送車両の保安基準」で定められています。

   ◇   ◇

①装着できるものの例

バックミラー、車検証のシール、ETCアンテナ、ドライブレコーダー

②装着できる位置

ガラスの上端から縦の長さの20%以内または下端から150㎜以内の範囲

※出典:国土交通省「道路運送車両の保安基準」

   ◇   ◇

そもそもスマホホルダーは「運転席近辺のガラス面に装着できるもの」に含まれていません。また装着が認められたとしても、設置範囲がかなり限られています。

▽サンバイザーやバックミラー

クルマにモノを装着する場合は、「運転の妨げにならない」ことが大前提。サンバイザーやバックミラーへのスマホホルダー装着は、ガラス面に装着する場合と見え方が似ています。装着すれば前方に死角ができやすく、違反になる可能性が高いです。

▽ 取り付け位置で違反となった場合の罰則は

スマホホルダーをフロントガラスなど不適切な位置につけていた場合、道路交通法の「安全運転義務違反」にあたる可能性が高いです。罰則としては違反点数2点と反則金9000円が科されます(軽自動車・普通乗用車の場合)。

またスマホホルダーによる視界不良が原因で事故を起こした場合、交差点安全進行義務違反になる可能性もあります。この場合も違反点数2点と反則金9000円が科されます。

【注意】注視すれば「ながら運転」

スマホをナビとして利用する場合、注視(目安として2秒以上)すれば「ながら運転」と判断されるので注意が必要です。

近年はながらスマホによる悲惨な事故も多く、罰則が厳しくなっています。画面の注視だけでも違反点数3点、反則金18000円が科されます。 スマホを固定すれば視線がスマホに移りやすいので、これまで以上に安全に気をつけて運転してください。

■スマホホルダーの種類と選び方

一口にスマホホルダーといっても、ホルダーの設置方法とスマホの固定方法で多くの種類があります。

▽設置方法別の種類

スマホホルダー本体の設置方法は、主に以下の4種類に分かれます。

【シール・粘着テープ】

固定力が高いが、熱で粘着力が落ちることも。取り外したときに跡が残りやすい

【吸盤・ゲル】

跡が残りにくく、付け直しもしやすい。ただし吸着力はシール・粘着テープより弱い。またレザー素材などにはくっつきにくい

【クリップ】

ダッシュボードなどに挟んで取り付ける。簡単に着脱できるが、取り付け位置は限られる

【エアコン吹き出し口設置】

コンパクトに収まって見栄えが良い。固定性の高いものが多く、夏もスマホが熱くなりにくい。ただしエアコンの風が自分にあたりにくくなる

▽固定方法別の種類

スマホの固定方法別では、以下のような種類があります。

【マグネット】

スマホに金属プレートを取り付け、磁力で固定。強力なマグネットを使っていることが多く、安定性が高い

【オートホールド】

スマホをホルダーに置くと、自動でスマホを固定。ワンタッチで固定で使いやすい

【バネ】

バネの力でスマホを固定。さまざまなサイズ・スマホカバーに対応しやすい。ただしスマホの着脱がしにくい商品もある

【シリコンマット】

シリコンマットの上に載せて固定。簡易的で気軽に使えるが、安定性は高くない

▽選ぶときに確認すべきポイント

スマホホルダー選びでは、以下のポイントを押さえて商品を選ぶと良いでしょう。

・スマホホルダー本体の安定性

・スマホの固定のしやすさ

・スマホ画面の見やすさ(ナビ利用の場合)

いずれクルマを売却したいなら、上記の他にも「外したときに跡が残らない」「キズが付きにくい」といったポイントも気にして選ぶと良いでしょう。

■おすすめのスマホホルダー5選

最近はダッシュボードに装着するタイプでも、位置を自由に動かせるものが多いです。またコンパクトで外観を損なわない商品、装着方法を複数のタイプから選べる商品もあります。

▽ACMEZING車載ホルダー(B0B4WMCTPJ)

装着方法は超強力ゲルとクリップ固定から選択できます。エアコンの吹き出し口にも設置できるので、「どこに付けるか後から決めたい」という人に便利です。ダッシュボードに装着する場合も位置を調整しやすく、スマホ本体もワンタッチで固定できます。

▽DesertWestスマホホルダー(B07RDHB3N6)

装着方法は超強力ゲルとクリップ固定から選択できます。エアコンの吹き出し口への設置も可能です。耐荷重は最大25㎏でとても丈夫。スマホ本体の角度も360度変えられるので、位置や画面の調整がしやすいです。

▽Andobilスマホホルダー(B097BV2MKR)

エアコン吹き出し口設置型のスマホホルダーです。安定性が高く、スマホを回転させることもできます。手帳型のケースなどにも対応します。ワンタッチで気軽にスマホを固定できる点もメリットです。

▽AINOPEスマホホルダー(B0B4NTM921)

見た目がコンパクトでスタイリッシュなエアコン吹き出し口設置型スマホホルダーです。スマホを横に倒すといったことはできませんが、簡単にスマホを着脱できるのもメリットです。

▽Syncwire車載ホルダー(SW-MPH238)

マグネット型のスマホホルダーです。底辺の装着部分は強力な粘着パッドになっています。見た目がコンパクトで非常にスタイリッシュ。平らな面であれば、ダッシュボードの上以外でもエアコン吹き出し口付近などに設置できます。

(まいどなニュース/norico)

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