祖父母にしてほしいサポート 3人に1人が「金銭的な援助」を望む→でも…「伝え方が難しい」約2割
子育て世代は時間貧困や教育資金の不足といった問題に直面しているといいます。そんな中、子育て世代は祖父母(自分の親・義親)にどんなサポートを期待しているのでしょうか。全国の未就学~小学生の子どもをもつ男女209人に聞いたところ、3人に1人が「金銭的な援助をしてほしい」と回答しました。また、約2割の人が教育や習い事の費用を祖父母に出してほしいと思っているものの、「伝え方が難しい」と感じていることが分かったそうです。
株式会社小学館集英社プロダクション(東京都千代田区)が、「お子さんの教育に関するアンケート」と題して2023年6月にインターネットで実施した調査です。
最初に、「育児や子どもの教育という観点で祖父母とジェネレーションギャップを感じることはありますか」と聞いたところ、56.0%の人が「ある」と答えました。
そこで、具体的にどんなところにジェネレーションギャップを感じるか聞いたところ、「祖父母は『育児家事=母親メイン』と考えている」(34.2%)、「祖父母よりも親世代(回答者様世代)のほうが父母で協力して育児をしていると感じる」(32.5%)、「祖父母と違って共働きなので子どもと向き合える時間が少ないと感じる」(29.9%)、「祖父母のほうが学歴を重視している」(24.8%)、「祖父母世代の育児のほうが金銭的に余裕があったように感じる」「祖父母のほうが地域や近所との繋がり・かかわりが強いと感じる」(同23.1%)などが上位に挙がりました。
次に、「お子さんの教育や習い事、生活面について、祖父母にどんなサポートをしてほしいと思いますか」と聞いたところ、最も多かったのは「金銭的な援助」(33.5%)でした。2番目に多かったのは「親の不在時に子どもを預かってほしい」(28.7%)となり、以下、3位「子どもと遊んでほしい」(19.1%)、4位「習い事の送迎をしてほしい」(18.2%)、5位「特にサポートしてほしいとは思わない」(16.3%)と続きました。
調査結果を受けて同社は、「82.6%が核家族世帯(厚生労働省発表:2021(令和3)年「国民生活基礎調査」より)であるため、子どもと遊んでもらう・送迎をしてもらう・家事を手伝ってもらう等の直接的な生活面のサポートを受けることが難しく、であればせめて金銭面でサポートしてもらいたいと願う割合が高くなっているのかもしれません」とコメントしています。
また、「子どもの教育や習い事について祖父母と話をするときに、気を遣ってしまうことや気になることはありますか」と聞いたところ、1位は「特にない」(31.1%)でしたが、2位「費用を出してほしいが、伝え方が難しい」(18.2%)、3位「経済状況を心配されたり、確認されたりする気がする」(17.2%)と、親の金銭面・経済状況に関することが上位にランクインしました。
そのほか、4位「安易にアドバイスされているように感じる」(16.7%)、5位「お説教されているように感じる」(14.4%)など、祖父母からのアドバイスをネガティブに受け止めてしまう親も一定数みられたそうです。