学生の3人に1人が「夏休みの宿題に生成AIを活用」 活用した宿題…3位は「読書感想文の作成」、2位は「数学の問題を解く」
現在、急速に普及しつつある生成AIの影響は学生にも及んでおり、学校における生成AIの活用について議論が活発にされています。そこで、全国の10~20代の男女533人(男性256人/女性277人)を対象に「生成AIの活用実態」に関する調査を実施したところ、約3人に1人が夏休みの宿題に生成AIを活用していることが分かりました。また、生成AIを活用した宿題は「論文やレポートの執筆」が最多だったそうです。
ナイル株式会社(東京都品川区)が、同社運営のスマートフォンユーザー向けアプリ情報メディア『Appliv』上にて2023年8月にインターネットで実施した調査です。なお、回答者の年代の内訳は、10代(388人)、20代(145人)となっています。
調査の結果、34.1%の学生が「夏休みの宿題に生成AIを活用した」と回答。また、生成AIの活用について、学校や親から「制限された」と答えた人は32.6%、一方で「制限されなかった」と答えた人は67.4%と、肯定的な意見が上回る結果となりました。
調査結果を踏まえて同メディアは、「リスクが懸念される一方で、学校側や親にとっても、生成AIを活用することで効率的な学習や創造的な表現が促進される可能性を認識、期待していると予想できます」とコメントしています。
続けて、夏休みの宿題や課題のために生成AIを活用した学生182人に対して、「生成AIを活用した宿題」を教えてもらったところ、1位「論文やレポートの執筆」(103人)、2位「数学の問題を解くこと」(65人)、3位「読書感想文の作成」(48人)などが上位に挙げられ、情報収集や文書・資料作成を効率化する以外にも、外国語の翻訳やプログラミング、芸術の課題など、さまざまな分野で生成AIが活用されていることが分かりました。
さらに、「実際に活用したツール」を聞いたところ、最多は「ChatGPT」(134人)で、利用者の7割以上が利用していることが判明。以下、「Bard」(33人)、「Bing Chat」(31人)などが挙げられたほか、考え方や解き方を導くことを目標とした中高校生向けのAI家庭教師アプリの「宿題ポケット」という回答も見られました。
また、画像生成AIで名前が挙がったサービスは「Stable Diffusion」のみだったことから、宿題の内容にあわせ、情報収集や文章作成などの目的で広く利用されるツールを選んでいると考えられる結果となりました。
なお、85.7%の学生が「生成AIの利用により宿題が捗(はかど)った」と回答。「捗った理由」としては、「情報収集を効率的に進められた」(94人)が最も多く、次いで「複雑な問題を簡単に解決できた」(65人)、「文章の質が向上した」(58人)などが挙げられています。
一方で、「捗らなかった」(14.3%)人の理由としては、「生成AIの回答や提案が不正確だった」(13人)、「自分の学習理解が浅くなった」(8人)、「情報の信頼性に疑問を感じた」(6人)などのほか、「操作が難しかった」(5人)といった、うまく活用できなかったという回答も見られました。
最後に、「生成AIの使い方を学んだ方法」について聞いたところ、「インターネットの記事やブログ」(65人)、「学校で質問した」(52人)、「YouTubeや動画サイトでの解説」(49人)といった回答が上位に挙げられ、学校や親に質問した人よりも、インターネットやSNSで自主的に調べた人の方が多い結果となりました。
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【出典】
▽Appliv/【学生533人に聞いた】3人に1人が夏休みの宿題に生成AIを活用、役に立った使い道とは?(Appliv調べ)