「リカちゃんのお母さんは若くて綺麗。お母さんはおばさん」 娘の残酷な言葉に奮起…写真家の父親ならではの愛情表現が話題に
写真家ならではの妻への愛情表現がSNS上で大きな注目を集めている。話題になったのは、制作したグッズの写真とともに、以下のような内容をつぶやいた写真家のHASEOさん(@haseo0409)の投稿。
◇ ◇
私達夫婦は子供がいない期間が長かったので、下の娘が3歳
私は50歳を過ぎ、妻も40を過ぎている
ある日、娘が
『リカちゃんのお母さんは若くて綺麗。お母さんはおばさん』
という事を妻に言い
妻は娘に
『ごめんね。お母さんも頑張って綺麗にするね』
と娘に謝っていた。。。
私にとって妻はアイドルで究極の女性
妻がそんな事で謝る事は無い
3歳児だと20代のお母さんも多い
だからといって妻に引け目を感じないで欲しい
そう考えた私は
妻を美しく撮影し、個展で展示し
子供たちに
『君たちのお母さんは黄金に輝いている太陽だ!最高の人だ!』
『リカちゃんお母さんより数百倍美しい!』
と教え作品を見せた
まぁリカちゃんのお母さんを知らないし、相手にとっては凄く迷惑でしかないが、もちろん当社比である
どの家庭でも、お母さんが最高なのだ
だから
私の携帯カバー、待ち受けを妻に変えて
『俺の妻』と書いた妻の写真のTシャツで個展を行った
そして。。。
息子と娘の通学用トートにママバックを発注し
Tシャツもママシャツを作り、連休明けから子供たちに使うように指示をした
すると、息子も娘も喜んで使うと言ってくれた
週明けから父も含め
ママの親衛隊として活動を頑張ろう
だって、家族なのだから
◇ ◇
子供ゆえの残酷な言葉に「妻に引け目を感じないで欲しい」「子供たちにお母さんの美しさを知って欲しい」と奮起したHASEOさん。
持てる技術と立場を駆使し、個展で写真を展示しグッズまで撮影したという愛あふれるエピソードに対し、SNSユーザー達からは
「繰り返し読み、観て、泣いちゃいました。私にはこんな綺麗に写真撮ってくれる人はいませんが、応援隊はいると、確証してます。ステキなポストありがとうございました。」
「とても素敵で綺麗な奥様ですね。家族の親衛隊…いいですね😊 私もそんな風に思われてみたかった! この歳ではもう無理ですが…😅」
「子供が発する何気ない言葉はけっこう突き刺さる部分がありますね。でも旦那さんがこうやって褒めてくれたりママT作ってくれると自己肯定感が爆上がりするので羨ましい限りです。」
など数々の称賛の声が寄せられている。
HASEOさんにお話を聞いた。
ーー奥さまがお嬢さまに謝っている姿を見た際の御心境をお聞かせください。
HASEO:妻が娘に謝るという行為が嫌でした。妻は何も悪くもなく、私にとっては最高の伴侶です。そして娘に悪気が無いのも理解していましたがやっぱり嫌でした。
人を撮る写真家という仕事は仕事柄、有名な人や美しい人たちと良く接する事があります。なので普通の職業の方よりも伴侶の方は心配することが多いと思うのです。
だからこそ、声を大にして常に妻を讃えておくこと、子供の前で絶対に妻の悪口を言わない事が大切だと思います。留守しがちな私を子供たちが慕ってくれるのは、妻が子供たちの前で私の悪口を一切言わずにいてくれているからだと思うので、そんな妻のために何かしたいと思いました。
ーー撮影、個展を提案した時の奥さまの反応をお聞かせください。
HASEO:撮影に関しては「私で良いの?」と言ってましたが理由を伝えると喜んでくれました。個展は12星座展という12星座にちなんだ展示だったのですが、急遽、妻が蠍座だったこともあり他の作品を展示する予定だったのですが妻の作品に入れ替えて展示をしました。
ーーその後、お子さま達はグッズを気に入って使っておられますか?
HASEO:物凄く喜んでくれています。最初は私のみが携帯の待ち受けと携帯カバー、Tシャツを妻にしてましたが、まずは息子が「自分も欲しい!」と言い、そこから娘も欲しいと言って喜んで使っています。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
HASEO:良いお言葉も戴きましたが、少し悲しくなることも言われました。立場、経験が変われば物の見方は変わるので否定的な意見も間違いでは無いと思うようにしています。妻の写真を撮る事は私のライフワークのひとつですので、少し悲しくなるコメントを見ても自分は変わらずにいようと思いました。
また同意して下さる方々も多く嬉しく感じました。
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国内外で数々の賞を受賞し、さまざまな商業写真を手がけるHASEOさん。特に村田沙耶香さんの小説「消滅世界」の表紙写真は、子供が産まれる前に夫婦で当てなく撮影旅行していた際のものだそう。ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
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【HASEOさんプロフィール】
本物にこだわり、自身の作品では合成を使用せず、現地にて撮影することをポリシーとする。花は全て生花を使用、やがて朽ちてしまうからこそ写真で撮ることで色褪せず、美しい瞬間を残している。独自の世界観にて写真で物語を生み、オリジナルのストーリーを展開している。多くのファンから支持をされ、写真絵本も人気となっている。海外でも多くの賞を受賞。また、頭蓋骨に合わせた撮影技法を論理的に体系化し、撮り方やライティング本も人気となっている。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)